【関西】「時差回数券」とは?使える時間帯や割引率、使い方まとめ

電車代を節約する割引切符の定番といえば「回数券」です。関西でもJRや私鉄などほとんどの会社で発売されています。

回数券は、10回分の料金で11回乗れるという実質の運賃が約9%割引となるものが一般的ですが、会社によっては、使用できる日や時間帯を限定した「時差回数券」や「土休日回数券」といった種類も発売しています。

これらは使用に制限がある分、割引率が高く設定してあってお得なのですが、とくに「時差回数券」の方は、使うに当たっては分かりづらさがあります。そこで、ここではその「時差回数券」の使い方をまとめました。普段の生活や仕事でいろいろ使えますので、知っておいて損はありません。

「時差回数券」ってどんな切符?

一般的な回数券(普通回数券)は1日中いつでも使えますが、「時差回数券」は使える時間帯が限定されていて、主に平日の朝夕ラッシュ時間を外した昼間となっています。

関西では、JRや大阪地下鉄などを除いて多くの鉄道で発売されています(後述)。会社によっては「昼間割引回数券」や「オフピーク回数券」といった呼び方をしています。また、回数券の形態も切符式(1枚ずつ)のところと磁気カード式のところがあります。

※磁気カード式の回数券を複数人で使いたい場合は、券売機で必要枚数を切符式に引き換えることで使えます。ただし引き換えた当日しか使えません。
※2018年9月末で廃止になったJRの「昼間特割きっぷ(昼特)」も時差回数券の一種でした。

使える時間は「平日10:00~16:00」と「土休日」

「時差回数券」が使える時間帯は、各社とも共通で次の通りです。

  • 平日の10:00~16:00の間
  • 土休日ダイヤで運行される日の終日

※京都市営地下鉄は月曜日から土曜日の10:00~16:00。休日は使えません。
※土休日ダイヤはカレンダー上の土日祝に加えて、会社によってはお盆や年末年始期間中の平日にも実施される場合があります。

「時差回数券」は平日昼間に電車を利用する人向けです。土日や祝日が中心という場合は、土休日ダイヤで運行される日だけ使える「土休日回数券」の方が割引率が高くてお得です(下記参照)。

指定の時間帯に改札を入ればOK!

「時差回数券」が使える「10:00~16:00」とは、その間に自動改札機を通して駅の中に入ることが条件ということです。15:59でも使えます。

知り合いに16:00までに目的地の駅に着かないと焦っている人がいましたが、駅から出る時間には縛りはありません。「時差回数券」は駅に入る時間が肝心なんです。

※廃止されたJRの昼特きっぷは、使える時間帯が10:00~17:00だったので、よく後ろが「16時」か「17時」か迷うことがありました。時差回数券は全て「16時まで」なので、注意してください。

「時差回数券」の乗り越し精算は?

指定の時間内に改札さえ通っておけば、「時差回数券」の区間外へ乗り越して到着駅で精算する場合などでも、その時差回数券は有効で、差額だけの支払いで済みます。

また、会社によっては乗り越し精算する際、例えば定期券で乗って定期券外の区間を「時差回数券」で精算する場合に、下車駅で精算機に投入する時間が10時~16時の間であれば「時差回数券」が使えます(阪急、京阪、阪神、山陽、神鉄など)。

時間ギリギリのときはダメ元で改札機に通してみよう!

例えば、10:01発の電車に乗りたいときや駅に17:01に着いたときなど、「時差回数券」が使える時間帯の直前直後の場合、ダメ元で改札機に通してみると、案外通れたりします。公にはなっていませんが、多少誤差があるのか、余裕を持たせてあるのかもしれません。

もしダメでも、改札機で引っ掛かるだけで、その回数券が無駄になることはありませんので、指定の時間帯の前後10~15分以内なら、一度通してみることをおすすめします。

土休日は終電まで有効!

「時差回数券」は、土日祝(ダイヤ運行日)であれば時間帯に制約はなく終日いつでも使えます。

終日とは始発電車から最終電車までのことをいいます。例えば、最終電車に乗っている間や駅に着いたときに日付が変わっていても、その回数券は有効です。

時差回数券で約16%割引!

普通回数券は約9%の割引ですが、「時差回数券」の割引率は約17%とかなり変わってきます。「土休日回数券」になると3割近くも安くなります。

※関西のほとんどの鉄道の場合

種類 発売の単位(売り方) 割引率
普通回数券 11回分で10回分の金額、または22回分で20回分の金額(※) 9.1%割引
時差回数券 12回分で10回分の金額、または
6回分で5回分の金額(※)
16.7%割引
土休日回数券 14回分で10回分の金額、または
7回分で5回分の金額(※)
28.6%割引

(※)会社によって発売回数の単位が違います。割引率は各社とも同じです。

有効期間は3ヶ月間

「時差回数券」を含めて、回数券の有効期間は一部を除いて3ヶ月間です。比較的長めなのが、回数券のいいところでもあります。

ただ、同じ3ヶ月間でも会社によって数え方が違いますので注意が必要です。関西のほどんどの鉄道では次のどちらかになります。

  1. 買った日から3か月間(近鉄、南海など)
  2. 買った日が属する月の翌月から3か月目の末日まで(阪急、阪神など)

2の場合、例えば10月13日に回数券を買うと、有効期限は11月から数えて3か月目の末日の1月31日となります)。月の初めに買った方が有効期間が長くなります。

回数券の払い戻しは?

「時差回数券」に限らず回数券を買うときに、使わなくなって余ってしまうかもと気になることがありますが、回数券は有効期間中なら払い戻しを受けられます。

だだ、手数料がかかります(210円~220円)ので、金額や残りの回数によっては、払い戻し額がわずかだったり、無いこともあります。

ちなみに、払い戻しの金額はこのように計算されます。

払戻額=発売金額(購入金額)ー(使用枚数×普通運賃+手数料)

「時差回数券」を発売している関西の鉄道

関西で「時差回数券」を発売している鉄道は下記の通りです。発売していない鉄道は、JR西日本、大阪地下鉄、北大阪急行、叡山電車、嵐電です。

時差回数券 土休日回数券 備考
近鉄電車 12回用
(10回分運賃)
14回用
(10回分運賃)
  • 磁気カード式の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入日から3か月間有効。
南海電車 12回用
(10回分運賃)
14回用
(10回分運賃)
  • 切符式の回数券。一部カード式も。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入日より3ヶ月間有効。
京阪電車 12回用
(10回分運賃)
14回用
(10回分運賃)
  • 京阪線のみで発売。大津線にはありません。
  • 切符式の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入翌月より3ヶ月目の末日まで有効。
阪急電車 6回用
(5回分運賃)
12回用
(10回分運賃)
7回用
(5回分運賃)
14回用
(10回分運賃)
  • 磁気カード式の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入翌月より3ヶ月目の末日まで有効。
阪神電車 6回用
(5回分運賃)
12回用
(10回分運賃)
7回用
(5回分運賃)
14回用
(10回分運賃)
  • 磁気カード式の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入翌月より3ヶ月目の末日まで有効。
山陽電車 6回用
(5回分運賃)
7回用
(5回分運賃)
  • 磁気カード式の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入翌月より3ヶ月目の末日まで有効。
神戸電鉄 6回用
(5回分運賃)
7回用
(5回分運賃)
  • 切符式の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入翌月より3ヶ月目の末日まで有効。
神戸高速 6回用
(5回分運賃)
7回用
(5回分運賃)
  • 切符式の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入翌月より3ヶ月目の末日まで有効。
能勢電鉄 6回用
(5回分運賃)
7回用
(5回分運賃)
  • 切符式の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入翌月より3ヶ月目の末日まで有効。
泉北高速 12回用
(10回分運賃)
14回用
(10回分運賃)
  • 切符式の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入日より3ヶ月間有効。
京都市営地下鉄 12回用
(10回分運賃)
なし
  • 月~土曜日の10時から16時まで使えます。
  • 切符式の回数券。
  • 子供用もあります。
  • 購入翌月より3ヶ月目の末日まで有効。
神戸市営地下鉄 6回用
(5回分運賃)
7回用
(5回分運賃)
  • 切符式の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入翌月より3ヶ月目の末日まで有効。
北神急行 6回用
(5回分運賃)
7回用
(10回分運賃)
  • 切符式の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入翌月より3ヶ月目の末日まで有効。
ポートライナー
六甲ライナー
6回用
(5回分運賃)
12回用
(10回分運賃)
なし
  • 磁気カード式の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入翌月より3ヶ月目の末日まで有効。
大阪モノレール 6回用
(5回分運賃)
12回用
(10回分運賃)
7回用
(5回分運賃)
14回用
(10回分運賃)
  • 切符式の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入翌月より3ヶ月目の末日まで有効。
和歌山電鐵
貴志川線
6回用
(5回分運賃)
7回用
(5回分運賃)
  • 切符式(綴り)の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入日より6カ月間有効。
近江鉄道 11回用
(9回分運賃)
なし
  • 切符式(綴り)の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 購入日より3ヶ月間有効。
北条鉄道 13回用
(10回分運賃)
なし
  • 切符式(綴り)の回数券。
  • 大人用のみ発売。
  • 有効期限なし。

※最新情報は各鉄道会社に確認ください。

JRはICOCAやPiTaPaで「時間帯指定割引」

JR西日本では「時差回数券」を発売していません。それに代わるものとして、指定の時間帯に京阪神地区でICカードの「ICOCA(イコカ)」「PiTaPa(ピタパ)」で乗車すると運賃が割引になるサービスがあります。

割引サービスの内容

平日の10:00~17:00か土日祝(終日)に、指定の区間を1か月間で4回以上利用すると4回目以降の運賃が30%あるいは50%割引になります。

「ICOCA」の場合は、ポイント式で「時間帯指定ポイント」として、翌月に1ポイント=1円として還元されます。「PiTaPa」は「時間帯指定割引」として、後日請求の際に割引が適用されます。

※「ICOCA」の場合は事前に「ICOCAポイントサービス」の利用登録が必要です。PiTaPa」は手続きはありません。

「時間帯指定ポイント/割引」の対象路線

ICOCAとPiTaPaの「時間帯指定ポイント/割引」が設けられているのは、JRの京阪神地区の下記の区間だけです。

  • JR京都線: 京都駅~大阪駅
  • JR神戸線:大阪駅~元町駅
  • JR宝塚線:北新地駅・尼崎駅~宝塚駅

ICOCAとPiTaPaそれぞれのJRの割引サービスについては、以下の記事を参照ください。

◆ICOCA

◆PiTaPa

よく電車を利用する人は、回数券は要チェックの切符です。なかでも「時差回数券」や「土休日回数券」の割引率は魅力的です。特に使いづらさがある「時差回数券」ですが、時間帯さえ注意しておけば毎日使える回数券です。平日の昼間なら仕事で外回りの際に使えます。回る場所が決まっているならより好都合です。交通費精算で差額をせしめられるかもしれません(笑)。

また、回数券は同行者とシェアできる点もメリットです。「時差回数券」は会社によっては6回単位で発売しているので、例えば友達3人と出かけるときに買って往復で使うと、全員の電車代が17%も安くなります。

このように回数券は地味ですが使い方はいろいろあります。上手に活用&使い分けして無駄な電車代を払わないようすることをおすすめします。



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