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【関西のJR・私鉄】回数券をお得に&上手に使いこなすためのヒント

電車代節約の王道のひとつは「回数券」の利用です。回数券は定番というか、最も身近なお得な切符だと言えると思います。

ここでは、関西のJRと私鉄で、回数券を「お得に」あるいは「上手に」使いこなすためのヒントをまとめました。

関西のJRと主要な私鉄の回数券について、全体的にとらえてまとめたものになります。

他人と分けて使う

回数券は、決まった区間を複数回利用する人向けの割引切符ですが、複数人で同じ区間を利用するときにも使えます。

家族や友達と連れだって出掛けるときは、それぞれで切符を買うのではなく、回数券を共同買いすると、みんなの電車代が実質割引になります。鉄道会社によっては、「時差回数券」や「土休日回数券」を6回分や7回分と”少量”で発売していますので使いやすいです。

カード式の回数券でもできます。

このシェアする使い方は、回数券の”基本のき”でよく知られていますが、回数券がバラバラの切符式ではなく、カード式(回数カード)のところではできないと思っている人がちょこちょこいます。

それは誤解で、回数券がカード化された私鉄でも、駅の券売機で必要枚数分の切符式のものに引き換えることができます。そして、同じようにシェアして使えます。

2人以上で回数券を使いたいときや複数枚回数券が必要なときは、券売機に寄ってこの操作をやってください。ちょっと面倒ですが操作自体は簡単です。ただし、引き換えた切符式の回数券は、その日しか使えませんので注意してください。

関西で回数券がカード式の主な鉄道会社

  • 近鉄電車
  • 南海電車(一部)
  • 阪急電車
  • 阪神電車
  • 山陽電車
  • ポートライナー・六甲ライナー

※大阪地下鉄(メトロ)の「回数カード」は、3,000円で3,300円分乗れるというプリペイドカードです。名前が紛らわしいですが、回数券とは違います。

⇒大阪地下鉄の「回数カード」はこんなカード

回数券の種類を使い分ける

回数券というと、10回分の運賃で11回乗車できるというものが一般的です。これは「普通回数券」と呼ばれていて、割引率は9.1%です。

この普通回数券のほかに、鉄道会社によっては、利用できる日や時間帯を限定する代わりに割引率を高くした「時差回数券」や「土休日回数券」を発売しています。有効期間(3ヶ月)は普通回数券と同じです。

これらを利用に合わせて上手く使い分けると、電車代の節約につながります。特に「土休日回数券」にいたっては3割近くも安くなるので、休みの日にちょくちょく電車で出かける人はチェックしてみてください。

回数券の種類 普通回数券
(大人用・子供用)
時差回数券
(大人用のみ)
土休日回数券
(大人用のみ)
利用できる日時 いつでも 平日10:00~16:00と土休日の終日 土休日の終日
※お盆や年末年始の休日ダイヤの平日も
発売の単位例
※会社によって異なります。
11回用
(10回分の運賃)
6回用
(5回分運賃)
12回用
(10回分運賃)
7回用
(5回分運賃)
14回用
(10回分運賃)
割引率 9.1% 16.7%OFF 28.6%

繰り返しになりますが、「時差回数券」「土休日回数券」は、会社によっては6回、7回と少ない単位で発売していますので、たとえば3人で往復使うなど、少人数で出かけるときに使いやすいです。

※使うに当たって、時間帯などちょっとややこしいのが「時差回数券」です。詳しくはこちらを参照ください。

関西の鉄道の多くで「時差回数券」が発売されています。でも、使える時間帯などに制約があって分かりづらい面があります。しかし、普通の回数券よりも割引率が高いお得な切符です。ここでは知っておいて損はない、時差回数券とは何か、内容や使い方をまとめました。
「時差回数券」「土休日回数券」は、関西の多くの私鉄や地下鉄で発売されていますが全てではありません。JRは「普通回数券」のみです。また、大阪地下鉄(メトロ)では珍しく?回数券を発売していません(北大阪急行との連絡回数券はあります)。

「乗り越し」で活用する

回数券で乗り越す。

回数券は決まった区間を利用するものですが、あえて、その区間を越える(乗り越す)場合に使うということもアリです。普通に目的駅まで「通し」の切符を買うよりも、途中まで回数券を使う分、実質安くなります。

ただ、乗り越した区間の運賃の扱いで、回数券を使うと損になる場合もありますので注意してください。

回数券には「区間式」と「金額式」の2種類があります。

一つは利用できる区間を「A駅~B駅」を駅名で指定しているもの(区間式)で、もう一つは「230円区間」など運賃の金額で指定しているもの(金額式)です。

関西では、JRが「区間式」で、私鉄や地下鉄は「金額式」となっています。

私鉄・地下鉄の場合(金額式)⇒乗り越し区間の運賃との差額を払う

関西の私鉄、地下鉄の回数券は「金額式」(○○円区間)です。この回数券で乗り越した場合の運賃精算は、乗車駅からの普通運賃と回数券の金額との差額を払うことになります。

例えば、阪急電車の梅田駅から三宮駅まで(普通運賃320円)を利用する際、270円区間の回数券を持っていたとすると、三宮駅での精算額は差額の50円になります。回数券はそれ自体が割引になったものなので、全体としては普通に通しの切符を買うよりもお得になります。

ただし、金額式の回数券でも、他社の区間へ乗り越した場合(例えば、阪急電車の駅から山陽電車や能勢電鉄の駅へ乗り越す)は、差額ではなくて境界駅から運賃で精算となりますので、損になります。基本的にメリットはありませんので注意してください。

JRの場合(区間式)⇒乗り越し区間の運賃全額を払う

JRの「区間式」の回数券の場合は、乗り越しした区間の運賃の全額が別にかかります。差額ではありません。

例えば、三ノ宮駅から「三ノ宮~大阪」(普通運賃410円)の回数券で、大阪駅の先の新大阪駅まで乗り越した場合、大阪駅~新大阪駅の普通運賃(160円)がまるまるかかります。三ノ宮駅~新大阪駅を通しで買うと普通運賃は550円なので、この場合は回数券で乗り越すと値段的に損になります。

これは、区間式の回数券が「記載されている駅と駅の間だけを安くしますよ」という性格のものなので、その回数券で乗れない区間については、切符を”買い足す”かたちになるからです。

いずれにせよ、JRの回数券で乗り越しすると、差額を払うわけではないので注意してください。意外と勘違いしている人が多いです。

混乱させてしまいますが、JRの回数券でも乗り越して精算した方が安くなる場合も、実はあります。

これは、JRに都市部や他社と競合している地域で、普通の運賃を特別に安く設定している区間があるためです。こうした区間をまたぐ場合に、乗車駅(A)から下車駅(C)まで乗る場合に、「通し」で切符を買う(A→C)よりも、途中の或る駅(B)で切符を「分割」して買った方(A→B→C)が安くなることがあります。

※分割で安くなる例

利用区間
(A~C)
通し運賃
(A~C)
分割駅
(B)
分割後の運賃
(A~B~C)
大津駅~大阪駅 970円 京都駅 200円+560円
=760円
新大阪駅~関西空港駅 1,360円 和泉橋本駅 710円+510円
=1,250円
姫路駅~大阪駅 1,490円 神戸駅 970円+410円
=1,380円

「A~B」あるいは「B~C」区間の回数券を持っていたら、乗り越し精算しても、全体としてはお得ということになります。

この「分割」については、インターネットで「分割きっぷ」と検索すると、計算してくれるサイトがいくつか出てきます。回数券で乗り越しを計画するときは、あらかじめ参考にしておくといいですよ。

JRの回数券で乗り越す場合は「計画的」に。思い付きで乗り越すと損です。

乗り越し精算に使う。

回数券は、手持ちの定期券や普通の乗車券で乗り越したときの精算に使える場合があります。

例えば、乗り越しした区間の運賃が200円だった場合(=運賃の不足分200円)、私鉄や地下鉄なら200円区間の回数券(あるいは、200円以下の回数券+不足分の現金)で、JRならその区間をカバーしている回数券で精算できます。

※乗り越し区間の運賃以上の回数券でも精算できますが、お釣りは出ません。

京阪電車は磁気定期券で乗り越した場合のみ回数券を精算に使えます。普通の乗車券の場合はできません。
回数券が精算に使えるだけで、全体の費用としては通しの運賃より高くつくこともありますので注意してください(特にJR)。

ICカードの定期券+回数券は注意!

ICカードのICOCA(イコカ)やPiTaPa(ピタパ)と一体になった定期券を使っている人も多いと思います。このIC定期券と回数券の併用については、JRと私鉄とでは取り扱いが違います。

JRの場合

JRでは、ICOCA定期券で乗り越した場合、下車する駅での精算に回数券が使えます(乗り越し精算機を利用)

私鉄・地下鉄の場合

関西の私鉄や地下鉄では一部を除いて、ICOCA定期券またはPiTaPa定期券で乗り越した場合の精算に回数券は使えません

どうしてもIC定期券と回数券と組み合わせたいときは、面倒ですが、その区切りの駅でいったん改札を出て回数券で入り直すしかありません。

そもそも、ほとんどの関西私鉄や地下鉄では、回数券に限らず【ICカード+切符】という組み合わせでは使えません。このため、ICカードで乗り越し精算をすることもできません。

磁気カード式(従来型)の定期券であれば問題ありません

阪急電車では、ICOCA定期券で区間外まで乗り越した際、精算機で回数券(1枚)を組み合わせて精算できます。回数券で乗り越した場合のICOCA(定期)精算もOK(2019年3月1日~)。

※ICOCA以外のICカードでも使えますが、PiTaPaはダメです。
※阪急電車内で乗り降りする場合限定です(神戸高速を含む他社線を跨ぐ場合は不可)。精算に使える回数券も阪急専用のものに限ります。

回数券で乗り越して回数券で精算する(2枚使い)。

上で触れた「回数券で乗り越す」と「回数券で精算する」の両方の「合わせ技」(回数券の2枚使い)がJRと一部の私鉄ではできます。

JRの場合

JRの場合は「区間式」の回数券なので、例えば、姫路駅から大阪駅に向かう際、「姫路駅~神戸駅」「神戸駅~大阪駅」という区間の連続した回数券であれば併用することができます。下車駅の改札機から出るときに、2枚重ねて投入することで出られます。

上で触れた「分割きっぷ」のしくみは回数券にも当てはまるので、よく利用する区間に分割メリットがあるなときは、「乗車駅~分割駅」「分割駅~下車駅」の回数券を買って併用すると安くなります。

とくに京阪神地区なら、「普通回数券」(11回分)が9回分の料金で買える回数券「特定区間」があります。割引率が18.3%と高いので、この区間の回数券をうまく絡めるとよりお得です。

「特定区間」は京都駅~大阪駅、大阪駅~三ノ宮駅などJR京都線と神戸線の79区間で設定されています。詳しくはこのページを参照ください。

JRの普通回数券は11回分が10回分の運賃(1回タダ)で乗れる割引切符としてお馴染みですが、関西の一部には9回分の値段(2回タダ)で発売されている「特定区間」があります。その全区間と地元の人以外でも高い割引率の恩恵が受けられるお得な使い方を紹介します。

私鉄・地下鉄の場合(阪急電車など一部のみ

阪急電車、山陽電車、神戸電鉄、神戸市営地下鉄では「回数券の2枚使い」ができます。

例えば、普通の運賃が400円の区間を利用する場合、190円区間の回数券を持っていたとすると、190円の回数券(1枚目)で乗車して、そして下車駅で乗り越し精算する時に差額の210円を2枚目の190円回数券と現金20円で支払うというものです。

「時差」や「土休日」の回数券なら割引率が高いので、費用として安くなる場合がありますが、必ずしもお得になるとは限りませんので注意してください。

※カード式の回数券になっている鉄道会社では、乗車駅の券売機であらかじめ2枚の(切符の)回数券に換えておく必要があります。
※「時差回数券」「土休日回数券」はそれぞれの利用できる時間帯内でしか精算には使えません。
※精算に使える回数券は1枚です。

現時点で、この「回数券の2枚使い」ができない鉄道会社の方が多くなっています。ただ予告なく対応になっている場合もありますので、気になる場合は駅員さんに尋ねてみてください。

その他(回数券利用の小ネタ)

阪急電車・阪神電車ではお互いの回数券が使えます。

阪急電車と阪神電車では、同じ金額の回数券であれば、相互に利用できるサービスを行っています(阪急阪神回数券引換サービス)。

例えば、阪神電車の270円区間に乗るときに、手元に阪急電車の270円の回数券があれば、駅の券売機で阪神電車の270円の回数券と引き換えることで利用できます。この場合、阪神電車の切符を買わなくて済むのでお得です。

阪急電車と阪神電車では「回数券引換サービス」を実施しています。これは「阪急の回数券で阪神に乗れる」「阪神の回数券で阪急に乗れる」という知っておいて損はない便利でお得なしくみです。その利用方法や注意点をまとめています。電車代節約にの参考に。

JRでは大人用回数券1枚で子供2人が利用できます。

JRの普通回数券では、大人の回数券1枚で子供(小学生)2人利用することができます。子供2人を連れて出かけるときに、知っておくと便利です。

※JR以外のJR関西の私鉄、地下鉄ではこの制度はありません。

JRの回数券はクレジットカードで買えます。

回数券を買うとなると、金額的にはちょっとした出費になるので、クレジットカードで払いたいという人も多いと思います。

しかし、残念ながら、関西の私鉄や地下鉄では、回数券の購入にクレジットカードは使えません(定期券には使えるのですが)。現金を用意してください。

一方、JR西日本では駅の「みどりの窓口」や「みどりの券売機」(一部を除く)で、クレジットカードで回数券を買えます

同じ金額を払うなら、現金よりもクレジットカードを使うとカードのポイントが貯まる分、回数券を安く買えることにもなりますので、JRの回数券はクレジットカード払いがおすすめです。

「みどりの券売機」は、駅によって回数券の取扱いがない場合があります。「みどりの窓口」は全ての駅で回数券をクレジットカードで買えます。

※JRの回数券は区間の両端の駅でのみ発売となっています。例えば「三ノ宮駅~大阪駅」の回数券は、三ノ宮駅か大阪駅でしか買えません。

京阪神のJRでは回数券よりICカード利用がお得な場合も

京阪神地区のJRで、回数券を使って1ヶ月に6回以上同じ区間を乗っている人は、乗車区間や利用の仕方によっては、ICカードの「ICOCA(イコカ)ポイントサービス」「PiTaPa(ピタパ)ポストペイ割引サービス」を利用した方が、回数券よりも安くなる場合があります。

これらのサービスは、廃止になった「昼間特割きっぷ(昼特)」というJR版時差回数券の代わりに始まったもので、1か月のうちに乗れば乗るほどお得になるしくみです。対象の区間を頻繁に利用する人は要チェックです。

普段のJR代を安く抑えた時に、「回数券」とICカードを使った「ICOCAポイントサービス・PiTaPa割引サービス」のどちらの利用がお得なのか、比較検証しました。毎日の交通費節約に参考ください。

回数券が余りそうなら「売る」か「払戻し」

回数券のリスクのひとつに、余らせてしまうことがあります。回数券は有効期間が3ヶ月ありますが、どうしても期限までに全てを使い切れなさそうだなときは、次のような方法を検討してみましょう。期限切れで無駄にしてしまうのはもったいないです。

金券ショップに売る

街中の金券ショップで、残った回数券(数回分残っている回数カード)を買い取ってもらえます。有効期限ギリギリだと断られることがありますので、売るときは早めに決断しましょう。

系列が同じ店舗でもそれぞれに買取価格や条件が異なりますので、あなたが売ろうとする回数券を買いたい人が多そうな(ニーズがある)立地の店舗に持ち込むことをおすすめします。もし断られてしまっても、別の店で買い取ってもらえる可能性はあります。

払い戻ししてもらう

回数券の有効期間が残っているうちは、駅の窓口で未使用分を払い戻ししてもらえます。ただ手数料がかかります。払い戻し金額の計算式はこのようになります。

払い戻し額=回数券の発売額/購入額-(使った枚数×普通運賃)-手数料

【例】普通回数券140円区間11回券8回使用済み、手数料220円の場合
1,400円-(140円×8回+220円)=60円

回数券を買ったときの金額よりも、使った枚数分の普通運賃+手数料のほうが上回っている場合は、払い戻しはありません。

※払い戻し手数料は220円~230円です(会社によって違います)。

以上のように、回数券には自分で決まった区間を乗る以外にも、いろいろ使い道があります。ただ、回数券の取扱い(乗り越し精算、ICカードとの併用など)は、予告なく変更になっていることがあります(あまり詳しく告知しない)。ちょっと変わった使い方をしたいときは、損をしないためにも、あらかじめ駅員や各社の問い合わせ窓口に確認することをおすすめします。



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