切符の案内で見かける「神戸高速線」ってどんな電車?

鉄道会社のお得な切符についての案内を見ると、有効区間や発売場所の説明などに「神戸高速線」という名前がちらほら見られます。

特に「神戸高速線を除く」など扱いが特殊なことが多いので、いったい何の鉄道?と感じている人もいるのではないでしょうか。

そこで、切符を買うときの参考のために「神戸高速線」についてまとめてみました。

「神戸高速線」はどこを走っている?

神戸高速線の区間

「神戸高速線」とは、下表の区間を指しています。神戸の市街地の地下を貫通しています。

  • 阪急神戸三宮駅・阪神元町駅~西代駅(東西線)
  • 新開地駅~湊川駅(南北線)

JR神戸線、神戸市営地下鉄(西神山手線)が少し離れて並行しています。

私鉄から乗り入れた電車が走る

神戸高速線には、大阪方面から阪急電車阪神電車、姫路方面から山陽電車、有馬・三木方面から神戸電鉄が乗り入れていて、そのまま各社の電車が走っています。オリジナルの電車はありません。

このため、電車に乗って神戸高速線に入っても、特に案内などもないので、それを意識することはほとんどありません。

「神戸高速線」は神戸の私鉄をつなぐ路線

神戸高速線は神戸高速鉄道という会社が元になっている路線です。

神戸には周辺から4つの私鉄(阪急電車、阪神電車、山陽電車、神戸電鉄)が乗り入れていますが、以前はそれぞれのターミナル駅が離れた別々の場所にあったため、市内の交通が不便な状況が続いていました。

それを解消するために、神戸市が主体となって第3セクターの神戸高速鉄道を設立し、4社のターミナル駅を直結して各社の電車を直通運転させることにしました。

そして、神戸高速鉄道は1968年(昭和43年)4月に開業し、2018年(平成30年)で50周年を迎えました。

現在は阪急・阪神・神鉄が営業

神戸高速鉄道は開業してから長年、自社で駅や線路などの施設を保有して、その運営や保守を行う一方、車両は持たず、乗り入れの4社の車両と乗務員をそのまま借りるという日本初の珍しい方式をとっていました。

しかし、その後の経営環境や社会情勢によって運営方式を変えて、2010年(平成22年)10月からは、現在の施設を保有するだけの会社(第3種鉄道事業者)になりました。

電車の運行や駅の業務、線路設備の保守といった実際の鉄道事業については、区間を分けて阪神電車、阪急電車、神戸電鉄がそれぞれ第二種鉄道事業者として行っています。

つまり、神戸高速鉄道という別会社に乗り入れる形から、神戸高速鉄道から施設を借りた自社の「神戸高速線」に直通するかたちになりました。

  • 阪神元町駅~西代駅⇒阪神電車が阪神神戸高速線として営業。
  • 新開地駅~阪急神戸三宮駅⇒阪急電車が阪急神戸高速線として営業。
  • 新開地駅~湊川駅⇒神戸電鉄が神鉄神戸高速線として営業。

お得な切符の案内などに「神戸高速線は除く」とある場合は、各社の上記の区間では利用できないということになります。

※新開地駅~高速神戸駅は阪急と阪神の重複区間です。
※第二種鉄道事業者とは、他社が保有する鉄道線路を借りて営業する鉄道会社のことです。

運賃は別体系で、直通すると割高

このように、現在は神戸高速鉄道は「神戸高速線」として阪神電車、阪急電車、神戸電鉄それぞれの路線に組み込まれたわけですが、運賃の体系は別になったままになっています。

お得な切符の説明に「神戸高速線」の取り扱いについての注意書きが多いのもこのためです。

神戸高速線の中の運賃は安いのですが、線外から直通すると初乗り運賃が加算されて割高になります。

神戸高速線の初乗り運賃 130円

例えば、阪急電車の梅田駅から神戸三宮駅までは片道320円ですが、その次の駅、神戸高速線の花隈駅までは、初乗り運賃がまるまる加算されて450円とぐっと高くなります。

阪急梅田~神戸三宮 320円
阪急梅田~花隈 450円

以上のように、「神戸高速線」をめぐっていろいろ変化がありましたが、利用者にとっては、今のところ未だほとんどメリットはありません。

地元の人以外にとっては、ちょっと分かりにくい「神戸高速線」。鉄道会社の案内も丁寧ではありません。

普段の利用ではあまり意識することがありませんが、お得な切符の有効区間では、ちょくちょく除かれていますので、沿線に目的地があるような場合は、購入の際に注意してください。



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