JR西日本では、新しい年が明けた1月1日限定で、関西を含む全線が格安で乗り放題で利用できる「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」を発売します。新幹線や特急にも乗れます。
日帰りの帰省やあいさつ回り、初詣などで遠出する際、交通費をできるだけ安く抑えたい…というあなたは、元旦に出かけましょう。
ここでは、「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」がどんな切符なのか、その内容や値段購入方法をまとめて紹介します。
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」の発売は終了しました(2020年12月30日)。
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」ってどんな切符?
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」は次のような内容となっています。
元日だけJR西日本などが乗り放題!
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」は、1月1日の1日間だけ、大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山の関西地区をはじめ、北陸や中国、九州(博多)にまたがる広い地域で、JR西日本などが乗り放題で利用できます。
普通列車(快速や新快速も含む)のほか、新幹線や特急にも乗れます。

- JR西日本の全線(山陽新幹線と北陸新幹線の金沢駅~上越妙高駅間も)
- JR西日本の宮島フェリー(宮島口~宮島)
- 智頭急行線の全線(上郡駅~智頭駅)
JRと智頭急行以外の路線を利用すると別に運賃がかかります。JRの列車がそのまま直通している路線を利用する際は注意してください(京都丹後鉄道や若桜鉄道など)。
ただし、北陸の下記路線については、JRではありませんが、通過利用だけできます。途中下車できません。途中の駅で降りる(改札口から駅の外に出る)と別に通常の運賃がかかります。
- IRいしかわ鉄道(金沢駅~津幡駅、金沢駅と津幡駅でのみ乗り降りできます)
- あいの風とやま鉄道 (富山駅~高岡、富山駅と高岡駅でのみ乗り降りできます)
また、「米原駅」と「京都駅」から新幹線は利用できません(東海道新幹線なので)。
新幹線や特急の指定席が6回利用できます!
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」には、「普通車用」と「グリーン車用」の2種類があります。
ぞれぞれ、新幹線(「のぞみ」「みずほ」も含む)や特急の指定席を最大6回まで利用できます。ちなみに、自由席は乗り放題です。
- 「普通車用」は、普通車指定席を最大6回まで
- 「グリーン車用」は、グリーン車指定席と普通車指定席を合わせて最大6回まで
※1つ列車で1座席を利用すると「1回」と数えます。例えば、出発駅から目的地までの間に、2つの列車を乗り継いで行くと「利用2回」となります。
※7回目以降は、通常の指定席料金がかかります。
※北陸新幹線の「グランクラス」は利用できません。
1人から使えます。
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」は、1人でも買えて使えます。また、年齢制限などもありません。
ただ、子供用切符のみの利用はできません(=子供だけでは使えません)。
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」の値段は?
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」の値段は「普通車用」と「グリーン車用」それぞれ表のようになっています。
大人 | 子供 | |
普通車用 | 16,000円 | 3,000円 |
グリーン車用 | 18,000円 | 5,000円 |
金額をみると、子供料金の異様な安さが目立ちますが、これは打ち間違いではありません。
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」の目玉のひとつで、子供連れでも電車で遠出しやすくなっています。ただ、子供用だけを買うことはできません。大人とセットが前提です。
また、「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」は、普通車用の場合、単純に考えると特急券代や乗車券代を合わせて片道8,000円以上する区間を往復すると元が取れます。当たり前ですが距離が遠くなるほどお得です。
もちろん、8,000円未満の区間でも、ルートの組み方次第で安く出かけられます。基本は日帰り前提の遠出用です。
【参考】片道の普通運賃・料金の例(大人片道、普通車指定席利用)
主な利用区間 | 普通運賃・料金(片道) |
【新幹線のぞみ】新大阪駅~岡山駅 | 6,550円 |
【新幹線のぞみ】新大阪駅~広島駅 | 10,830円 |
【新幹線のぞみ】新大阪駅~博多駅 | 15,800円 |
【特急】大阪駅~金沢駅 | 7,990円 |
【特急+新幹線】大阪駅~富山駅 | 9,890円 |
【特急+新幹線】大阪駅~糸魚川駅 | 11,540円 |
【特急】大阪駅~和倉温泉駅 | 9,560円 |
【新幹線のぞみ+特急】新大阪駅~岡山駅~出雲市駅 | 11,640円 |
【新幹線のぞみ+特急】新大阪駅~岡山駅~松江駅 | 11,310円 |
【特急】大阪駅~智頭駅~鳥取駅 | 7,420円 |
【新幹線のぞみ+普通】新大阪駅~新山口駅~東萩駅 | 15,470円 |
【特急】大阪駅~城崎温泉駅 | 5,900円 |
【特急】新大阪駅~白浜駅 | 5,900円 |
【特急】新大阪駅~新宮駅 | 7,550円 |
【フェリー】宮島口~宮島(自由席) | 180円 |
※1月1日の元日は特急料金が通常期よりも200円高くなる繁忙期に含まれます。
そして、「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」は、グリーン車を格安で利用できる点も魅力です。
通常、グリーン車に乗るときは、運賃と特急料金券に加えて、表のようなグリーン料金(下表)が必要になります。
営業キロ(≒乗車距離) | グリーン料金 |
100kmまで | 1,300円 |
200kmまで | 2,800円 |
400kmまで | 4,190円 |
600kmまで | 5,400円 |
800kmまで | 6,600円 |
例えば、新大阪駅~博多駅の区間を新幹線「のぞみ」を利用する場合、普通車指定席では片道15,800円ですが、グリーン車指定席は21,670円と5,870円高くなります。
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」では、グリーン車用は普通車用より2,000円高いだけです。そして、最大6回乗れますので最安は1回あたり約330円。お正月のちょっとした贅沢にはいいと思います。
※実際にグリーン車を利用する際の料金計算は基本的に「指定席特急料金−530円(指定席と自由席の差額)+グリーン料金」となります。
※北陸新幹線のグリーン料金は上の表とは異なります。
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」の発売期間と有効期間
発売期間(年内の前売り限定)
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」は、下記の期間限定の発売となっています。年内の短い期間なので、買う場合は注意してください。
【2020年版】
2019年(令和元年)12月11日~12月30日 ⇒終了しました。
※大晦日、1月1日は買えません。
有効期間(年越しはできません)
繰り返しになりますが、「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」は、名前の通り元日のみ有効です。
【2020年版】
2020年(令和2年)1月1日の終日(午前0時~)
※12月31日から年越しでは利用できません。12月31日は別に通常の乗車券や特急券などが必要です。
※1月2日にまたがる電車を利用する場合はその終着駅まで有効です。大阪の電車特定区間内では1月1日の終電まで有効です。
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」はどこで買える?(購入方法)
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」はインターネットでしか買えません。JR西日本の予約サイト「e5489」で購入します。駅では買えませんので注意してください。
「e5489」は、「J-WESTネット会員」に登録するとすぐに利用できます。登録に費用はかかりません。手続きも簡単です(JR西日本の公式サイトで登録できます。下方にリンクがあります)。
購入は、最初にパソコンやスマホから「e5489」にアクセスして「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」を申し込みます。支払いは「クレジットカード払い」と「駅・コンビニ・金融機関払い」が選べます。
そして、1月1日の出発するまでに駅の「みどりの窓口」か「みどりの券売機」で、「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」の現物を受け取ります。
※買った後で使わなくなった場合は、切符を受け取り前、受け取り後にかかかわらず、1月1日までなら払い戻ししてもらえます(手数料がかかります。1人2,040円~)。
列車の予約や変更も基本はインターネットで
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」では、新幹線や特急の指定席(普通、グリーン)の予約やその変更も、基本は「e5489」で行います。
そして、乗車するまでに駅の「みどりの窓口」「みどりの券売機」に寄って指定券を発券してもらいます。
乗車する列車や指定席の予約やその変更、追加は、1月1日の予約している最初の列車が出発する時刻より前で、駅で切符の現物をまだ受け取っていない段階でしたら、基本的に「e5489」で1予約につき28回まで手数料なしに手続きできます。
※特急や新幹線の自由席を利用する場合は、予約の必要はありません。
※予約した列車に乗り遅れた場合は、後続列車の自由席を利用できます。
※切符の現物を受け取ったあとは、指定席の予約と追加は駅の「みどりの券売機」で行えます。しかし、予約した列車や指定席の変更、取り消しはできません。
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」公式サイト
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」の最新情報や「e5489」の利用登録については、JR西日本の公式サイトで確認ください。
「元日・JR西日本乗り放題きっぷ2020」は、新幹線や特急が使えるので、関西に限らず、けっこう遠くまで、しかも安く行けるので魅力的です。1月2日や3日に出かける予定を前倒してもいいかもしれません。
ただ、日帰りしないといけませんので、時間との兼ね合いが難しいところです。
現時点で、JR西日本の公式サイトで1月1日の時刻表を照会できますので、ある程度計画を固めてから購入した方がいいと思います。
そして、元日とはいえ列車によっては混んでいることがありますので、指定席を利用する場合は購入したら早めに予約しておきましょう。
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