
こんなお悩みにお答えします。
【この記事の内容】
- 大阪の交通費節約術の一つとして、大阪地下鉄(メトロ)とシティバスの「乗り継ぎポイントサービス」を紹介します。
大阪市内の移動には、地下鉄(大阪メトロ)とバス(大阪シティバス)が便利です。これらを乗り継げば、市内のほとんどの場所へ行くことができます。
その際の地下鉄代やバス代を安くする方法として、「乗り継ぎポイントサービス」があります。
これは、地下鉄とバス、あるいはバスとバスを乗り継いだ場合に、1ポイント=1円として使えるポイントがもらえるというものです。
あまり知られていないですが、けっこうお得なんです。
ここでは、大阪の地下鉄とバスの「乗り継ぎポイントサービス」について、その内容や始め方、ポイントの貯め方・使い方をまとめました。

大阪地下鉄・シティバスの「乗り継ぎポイント」とは?
大阪メトロとシティバスの「乗り継ぎポイントサービス」とは、ICカードのICOCA、またはPiTaPaで乗り継いで利用すると「OSAKAポイント」がもらえるサービスです。
この「乗り継ぎポイント」の対象になる交通機関はこちら。
- 大阪メトロの地下鉄(ニュートラムも含む)
- 大阪シティバス(USJ、IKEA鶴浜線は除く)
- いまざとライナー ※大阪メトロが阿部野橋~杭全~今里・長居で運行している路線バス
これらを、同じ日のうちに乗り継ぐと、次の「OSAKAポイント」がもらえます。
ポイント数は、乗車区間の運賃に関係なく一律です。
乗り継ぎパターン | 乗継時間 | もらえるポイント |
地下鉄~シティバス | 90分以内 | 120ポイント |
90分超え | 60ポイント | |
バス~バス【異なる系統で】 (シティバス~シティバス) (シティバス~いまざとライナー) (いまざとライナ~いまざとライナー) |
90分以内 | 230ポイント |
90分超え | 付与なし | |
地下鉄~いまざとライナー | 90分以内 | 180ポイント |
90分超え | 90ポイント |
子供の場合は、半分相当のポイントがたまります。
参考までに、地下鉄やバスの通常運賃はこちら。
【参考】地下鉄とバスの通常運賃
普通片道運賃 | 大人 | 子供 |
地下鉄1区 | 190円 | 100円 |
地下鉄2区 | 240円 | 120円 |
地下鉄3区 | 290円 | 150円 |
地下鉄4区 | 340円 | 170円 |
地下鉄5区 | 390円 | 200円 |
シティバス(均一) | 210円 | 110円 |
いまざとライナー(均一) | 210円 | 110円 |
とくに、バス~バス乗り継ぎは、2乗車目が実質無料になってお得です
なお、乗り継ぎが3回以上続く場合の取り扱いは、このようになります。【乗り継ぎ時間90分以内の例】
「バス→バス→地下鉄」「地下鉄→バス→バス」の順番の場合は、乗り継ぎ2回ともがポイント対象になります。
乗車1 | 乗車2 | 乗車3 |
シティバス | シティバス | 地下鉄 |
シティバス~シティバス=230ポイント、シティバス~地下鉄=120ポイント、合計350ポイント
乗車1 | 2乗車 | 乗車3 |
地下鉄 | シティバス | いまざとライナー |
地下鉄~シティバス=120ポイント、シティバス~いまざと=230ポイント。合計350ポイント
なお、4回目以降の乗車はポイント対象外です。
乗車1 | 乗車2 | 乗車3 | ×乗車4 |
地下鉄 | いまざとライナー | シティバス | シティバス |
地下鉄~いまざと=180ポイント、いまざと~シティバス=230ポイント、シティバス~シティバスは対象外。合計350ポイント。
上記のパターン以外は、乗車1→2の乗り継ぎ1回目だけがポイント対象です。3回目以降は対象外。
乗車1 | 乗車2 | ×乗車3 |
いまざとライナー | 地下鉄 | シティバス |
いまざと~地下鉄=180ポイント、地下鉄~シティバスは対象外、合計180ポイント
乗車1 | 乗車2 | ×乗車3 |
地下鉄 | シティバス | 地下鉄 |
地下鉄~シティバス=120ポイント、バス~地下鉄は対象外、合計120ポイント
地下鉄とバスで往復技!
地下鉄とバス両方で移動できる区間を往復する場合、地下鉄とバスで片道ずつ乗り分けると、「乗り継ぎポイント」適用で、交通費を節約できます。
【例】梅田~難波の場合
地下鉄で往復 | 240円×2=480円 |
地下鉄・バスで片道ずつ乗り分け | 240円+210円=450円(120ポイント還元で実質330円)※90分以内の場合 |
地下鉄で普通に往復しても、なにも割引がありませんが、地下鉄~バス乗り継ぎぎでお得になります。
地下鉄、シティバス、いまざとライナーを組み合わせた具体的な乗り継ぎルートは、大阪メトロの公式サイトや「e METRO」アプリで検索できます。
とくにバス路線は、地元の人以外は分かりにくいものなので、検索の活用をおすすめします。
大阪地下鉄・シティバスの「乗り継ぎポイント」の貯め方、使い方は?
ここでは、普段、地下鉄やバスを利用するうえでの「乗り継ぎポイント」の貯め方や注意点、それから貯まったポイントの使い方をまとめました。
事前登録したICOCA、PiTaPaで乗車。タッチは確実に。
先に触れましたが、「乗り継ぎポイント」を貯めるには、ICカードのICOCA、またはPiTaPaで乗車します。
地下鉄では、駅の自動改札機を出入りする際に1回ずつ(合計2回)、バスでは下車時に運賃箱のカード読み取り機に1回、「確実に」タッチします。
ちゃんとタッチができていないと、ポイント対象になりません。
そして、乗車に使うICOCA、PiTaPaは、必ず「OSAKAポイント」に事前登録したものでなければなりません(後述しています)。
登録とは別のカードや未登録のカードで、いくら乗り継いでもポイントは付きません。
当日中の乗り継ぎが対象、「90分」にも意識づけを。
「乗り継ぎポイント」は、同じ日のうちに地下鉄やバスを乗り継ぐ場合が付与の対象です。
そして、先述のとおり、乗り継ぎ時間が「90分以内」と「90分超え」とでもらえるポイント数が変わります。
「90分以内」の乗り継ぎの方が高ポイントですし、バス~バスの場合は「90分超え」でポイント0になってしまいます。
このため、「90分」をなるべく意識して動くようにすると、ポイントを効率よく貯められます。
ちなみに、この「90分間」は、次のタイミングで計ります。
地下鉄からバスに乗り継ぎ | 改札機から駅を出た時刻~バスを下車した時刻 |
バスから地下鉄に乗り継ぎ | バスを下車した時刻~改札機から駅に入った時刻 |
バスからバスに乗り継ぎ | 1回目のバスを下車した時刻~2回目のバスを下車した時刻 |
なかでも、バスは「下車」時刻が基準になるので、注意が必要です。
乗り継ぎは連続で。
「乗り継ぎポイント」は、地下鉄やバスは連続して利用する必要があります。
例えば、「地下鉄⇒JR⇒バス」というふうに、同じICOCA、PiTaPaを使って、他の交通機関を間にはさむと、ポイントは付きません。
同じ系統のバス乗り継ぎはポイント対象外。
バス~バス乗り継ぎの場合、同じ系統(番号)のバス同士だと、ポイントは付きません。
逆に、系統が違えば、同じ区間を走っていても、行先が同じでも、ポイントの対象になります。
例えば、「梅田(大阪駅前)~難波」の場合、「75」系統と「8」系統の2つの路線が走っています(経由地、ルートは違います)。
行きと帰りで乗る系統を変えて往復すると、乗り継ぎポイントの対象となって、片道は実質無料でお得になります(90分以内で可能なら)。
ポイントが貯まったら。
普段の利用で貯めた「乗り継ぎポイント」は、1か月ごとに1日~末日分で集計されて、翌月の27日に付与されます。
※貯まったポイントは「e METRO」アプリで確認できます。
付与されるのは「OSAKAポイント」で、1ポイント=1円として、次のように使えます。
- OSAKAポイントの提携店で使う。→提携店はこちら。
- 【ICOCAの場合】ICOCAにチャージする(10ポイント単位で)。
- 【PiTaPaの場合】PiTaPaの利用代金に還元する(請求金額の支払いに充当、500ポイント以上から)。
なお、ポイントの有効期限は翌年度の3月末です(ICOCAのチャージは3か月後の末日まで)。
大阪地下鉄・シティバス「乗り継ぎポイント」の始め方は?(必要な準備)
地下鉄、バスの「乗り継ぎポイント」を始めるためには、必要な準備が2つあります。
- 「e METRO」会員に登録。
- ICOCA、またはPiTaPaの用意と登録
これらをやらないで、ICOCAやPiTaPaで地下鉄、バスに乗ってもポイントはつきません。
【1】「e METRO」に会員登録
「乗り継ぎポイント」は、「e METRO」の会員にならないともらえません。
まずはじめに、その登録が必要です。
手続きは、公式サイトで行います。
名前、電話番号、性別、生年月日、住所(任意)の入力とパスワードの設定だけで簡単です。
登録料や会費など費用は一切かかりません。
「e METRO」の会員登録になると、「乗り継ぎポイント」だけでなく、以下の「OSAKAポイント」サービスも利用できます。
- 基本乗車ポイント:ICOCA、PiTaPaで乗車するだけで毎月の利用額の0.5~1%を付与。定期券でも貯まります。
- ICOCA乗車回数ポイント:毎月同じ運賃区間をICOCAで11回以上利用すると、11回目から運賃の10%分を付与。
- 提携店での会計ポイント:提携店で買い物や食事をすると支払い額100円ごとに1ポイントを付与。
「e METRO」の会員登録が完了したら、スマホに「e METRO」アプリをインストールします。
Google、Appleのアプリストアから無料でダウンロードできます。
「e METRO」アプリでは、貯まったポイントの残高、地下鉄の運行状況、バスの接近情報、駅の混雑状況の確認や地下鉄・バスの乗り換え検索などができます。
【2】ICOCA・PiTaPaの準備と登録
繰り返しになりますが、「乗り継ぎポイント」を貯めるには、交通系ICカードの「ICOCA(イコカ)」か「PiTaPa(ピタパ)」が必要です。
ICOCA、PiTaPa以外の交通系ICカード(Suica、PASMOなど)は使えません。
ICOCA、PiTaPaはどんな種類でも大丈夫ですが、スマホアプリの「モバイルICOCA」には対応していません。
ICOCA、PiTaPaを用意できたら、それを「e METRO」の会員情報と連携させます。
その手続きは、大阪メトロの地下鉄駅にある青色の券売機で行います。
ポイントの付与は、このICOCA、PiTaPaを登録した月の乗車分から(月の途中でも1日にさかのぼって)対象になります。登録のタイミングで損することはありません。
大阪地下鉄・シティバス「乗り継ぎポイント」公式サイト
大阪の地下鉄とシティバスの「乗り継ぎポイント」の最新情報や会員登録については、「e METRO」の公式サイトで確認ください。
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