
こんなお悩みにお答えします。
【この記事の内容】
- 京都・神戸間を電車でお得に移動する方法を紹介します。
京都から神戸へ、または神戸から京都へ、電車で安く行きたいあなたに、お得な方法や格安切符を紹介します。
ちなみに、京都~神戸は、JRと阪急電車が走っています。
それぞれの代表的な区間の通常運賃は、このようになっています。
鉄道 | 区間 | 片道普通運賃 | 最速所要時間 |
JR西日本 | 京都駅~三ノ宮駅 | 1,110円 | 52分 |
阪急電車 | 京都河原町駅~神戸三宮駅 | 640円 | 75分(1回乗り換え) |
神戸の三宮駅の場所は同じです(となり同士)が、JR京都駅と阪急河原町駅は2kmほど離れています。

【京都~神戸1】阪急1回乗車券(全線きっぷ・株主券)を使う
京都~神戸の片道で最安は、金券ショップで売られている阪急電車の「1回乗車券」「全線きっぷ」「株主券」といった切符です。
これらは、店によって呼び方が違うだけで、株主向けに配付される「共通回数カード(回数券)」をバラ売りしている同じものです。
切符には「特殊乗車証」と印刷されています。
このため、駅では売っていません。
「1回乗車券(全線きっぷ・株主券)」の値段は、店舗や時期、在庫状況によって変わりますが、これまで見ている限りでは、1枚400~440円が主流。
これ1枚で、阪急電車の好きな区間を、片道1回乗車できます。
乗り降り自由ではないので、下車すると、そこで使用終了です(改札機で回収されます)。

※神戸高速線(神戸三宮駅~新開地駅方面)では使えません。
この「1回乗車券(全線きっぷ・株主券)」は、買った金額よりも安い運賃の区間で使ってこそ値打ちがあります。
阪急電車の主な区間の通常運賃はこんな感じです。
主な区間 | 片道運賃 | 1回乗車券 |
大山崎駅~神戸三宮駅 | 480円 | 400~440円 |
桂駅~神戸三宮駅 | 540円 | |
西京極駅~神戸三宮駅 | 540円 | |
嵐山駅~神戸三宮駅 | 640円 | |
河原町駅・烏丸駅・大宮駅・西院駅~神戸三宮駅 | 640円 | |
大山崎駅~岡本駅 | 410円 | |
桂駅~岡本駅 | 480円 | |
嵐山駅~岡本駅 | 540円 | |
河原町駅・烏丸駅・大宮駅・西院駅~岡本駅 | 540円 |
阪急電車の最長区間、京都河原町駅・嵐山駅~神戸三宮駅で、「1回乗車券(全線きっぷ・株主券)」を使うと、3割以上お得です。
なお、「1回乗車券(全線きっぷ・株主券)」には、有効期限があります。
切符に印刷されていて、時期によって、毎年「5月末」か「11月末」のどちらかです。
それまでは、いつでも好きな日に使えます。
ただ、阪急電車「1回乗車券」は、金券ショップでも、必ず買えるとは限りません。店ごとの取り扱いや在庫状況によります。
お店をのぞいてみて、売っていたらラッキーです。
「JR京都駅」と阪急電車との連絡
神戸方面~「JR京都駅」で阪急「1回乗車券」を使う場合は、地下鉄(京都駅~四条駅=阪急烏丸)駅を利用するのが便利です(2駅、所要3分)
阪急烏丸駅と地下鉄の四条駅は同じ場所です。
ちなみに、距離は1.8kmあるので、歩くと30分弱かかります。
地下鉄(京都駅~四条駅) | 220円 |
阪急電車1回乗車券 | 420円 |
合計 | 640円 |
JRの京都駅~三ノ宮駅は片道運賃は1,110円なので、4割引以上お得です。
※阪急河原町駅~烏丸駅は約900mなので、歩ける距離です。
京都~神戸の片道乗車ではなく、往復+途中下車するような場合は、全線が乗り放題の1日乗車券「阪急1dayパス」が格安です(1日1,300円)。
インターネットでいつでも買えて、あなたのスマホでそのまま乗車できます(チケットレス)
【京都~神戸2】阪急とJRを「山崎」で乗り継ぐ
京都側の出発駅・目的駅がJRの「京都駅」方面の場合で、通常の切符(運賃)で安く乗りたいときは、阪急電車とJRを途中の「山崎」で乗り継ぐという方法があります。
「山崎」にある阪急電車とJRの駅
阪急京都線 | 大山崎駅 | 徒歩約4分 (約230m) |
JR京都線 | 山崎駅 |
このように両駅は、場所が少し離れています。
近いとはいえ、歩かないといけないので面倒ですが、その分、片道運賃はこれだけ安くなります。
JR(通し) | 三ノ宮駅~京都駅 | 1,110円 |
阪急+JR (山崎のりかえ) |
阪急神戸三宮駅~大山崎駅(480円) | 720円 |
JR山崎駅~京都駅(240円) |
この方法は、ふつうに券売機で切符を買って、あるいはICOCAやPiTaPaなどICカードで乗るだけです。何も特別なことはないので、気軽に使えます。
「山崎」と言えば、サントリーのウイスキーが有名ですが、その蒸留所が駅近にあります(両駅から徒歩約10分)。乗り換えついでに、工場見学や買い物に立ち寄ってみるのもいいかもしれません(事前予約が必要)
【京都~神戸3】JRの乗車券を分割購入する
JRだけで京都~神戸を移動する場合、今のところ、片道用・往復用とも格安チケット的な切符は発売されていません。
少しでも安く乗りたいときは、乗車券を「分割購入」するという方法があります。
これは、乗車券を目的駅まで「通し」ではなく、途中の駅で分けて買うというものです。
例えば、京都駅~三ノ宮駅の場合、途中の「大阪駅」で切符を分けると「通し」で買うより安くなります。
購入区間 | 普通運賃 | 運賃合計 | |
通し | 京都駅~三ノ宮駅 | 1,110円 | 1,110円 |
2分割 | 京都駅~大阪駅 | 580円 | 1,000円(110円お得) |
大阪駅~三ノ宮駅 | 420円 |
「京都駅~摩耶駅・灘駅・元町駅」の区間も、上と同じように「大阪駅」で分割するとお得になります(110円)。
ただ、乗車券を「分割」で購入するには、難点があります。
それは、乗車する駅で、まとめて買えないことです。
基本的にJR西日本の駅では、その駅からの乗車券しか発売していません(新幹線や特急列車の乗車券は除く)。
例えば、京都駅で「大阪駅⇒三ノ宮駅」の切符は買えません。
「大阪駅⇒三ノ宮駅」の切符は、大阪駅でいったん下車して買わないといけません。
ICOCAなどICカードの場合も、大阪駅で改札機を出入りして、タッチし直す必要があります。
このように、駅で乗車券を買うと面倒です。
でも、インターネットの予約サイトだと、分割乗車券をまとめて買えて、一度に受け取れます。
JR西日本の予約サイト「e5489」で乗車券を購入します。
「京都駅⇒大阪駅」と「大阪駅⇒三ノ宮駅」の乗車券をそれぞれ予約・購入します。
このとき、利用する日付と列車を指定する必要があります。
列車は適当に選びます。ただ、日付は必ず利用する日を入力してください。
予約・購入が済んだら、予約番号などを記載した確認メールが届きます。
出発まで(当日なら乗車まで)に、JR西日本の駅にある「みどりの券売機」または「みどりの窓口」で、乗車券を2枚とも発券します。
※発券は、JR西日本の駅で「みどりの券売機」「みどりの窓口」があるところなら、どこでも可能です。
※「e5489」で買ってもチケットレスではありません。現物(実券)の受け取りが必要です。
以下、参考までに京都~神戸の主な区間の「分割購入」例をあげてみました。
【例1】京都駅~舞子駅の場合
購入区間 | 普通運賃 | 運賃合計 | |
通し | 京都駅~舞子駅 | 1,640円 | 1,640円 |
2分割 | 京都駅~大阪駅 | 580円 | 1,420円(220円お得) |
大阪駅~舞子駅 | 840円 | ||
3分割 | 京都駅~大阪駅 | 580円 | 1,320円(320円お得) |
大阪駅~三ノ宮駅 | 420円 | ||
三ノ宮駅~舞子駅 | 320円 |
【例2】山科駅~三ノ宮駅の場合
購入区間 | 普通運賃 | 運賃合計 | |
通し | 山科駅~三ノ宮駅 | 1,300円 | 1,300円 |
3分割 | 山科駅~京都駅 | 180円 | 1,180円(120円お得) |
京都駅~大阪駅 | 580円 | ||
大阪駅~三ノ宮駅 | 420円 |
【例3】嵯峨嵐山駅~三ノ宮駅の場合
購入区間 | 普通運賃 | 運賃合計 | |
通し | 嵯峨嵐山駅~三ノ宮駅 | 1,460円 | 1,460円 |
2分割 | 嵯峨嵐山~京都駅 | 240円 | 1,350円(110円お得) |
京都駅~三ノ宮駅 | 1,110円 | ||
3分割 | 嵯峨嵐山~京都駅 | 240円 | 1,240円(220円お得) |
京都駅~大阪駅 | 580円 | ||
大阪駅~三ノ宮駅 | 420円 |
【京都~神戸4】JR西日本「三都物語周遊乗車券」を使う
あなたが、新幹線で京都や神戸に来られるなら、着いてからの電車移動用に「三都物語周遊乗車券」という切符を買うことができます。
この「三都物語周遊乗車券」では、京阪神地区(下図)でJRを3日間乗り放題できます。
値段は、大人3,000円(子供1,500円)。
この金額は3日分です。1日あたり1,000円。京都駅~三ノ宮駅を含めて、京阪神をJRで移動して巡るのでしたら、使い方次第でお得です。
なお、「三都物語周遊乗車券」を買えるのは、新幹線をインターネット予約の「EXサービス(エクスプレス予約・スマートEX)」で、京都駅、新大阪駅、新神戸駅まで利用する場合に限定です。
誰でも買えるものではありませんが、新幹線で関西へ来る場合は要チェックです。
【京都~神戸5】阪神版「奈良・斑鳩1dayチケット」を使う
京都~神戸の電車移動は、JRと阪急電車のほかに、実は近鉄電車で奈良を経由するルートがあります。
近鉄の京都駅は、JR京都駅と同じ場所です。
もっとも、遠回りなので、一般的ではありません。
ただ、神戸~京都を日帰りする場合、このルートを「奈良・斑鳩1dayチケット」という1日乗車券を使えば、行先や使い方次第でお得なんです。
「奈良・斑鳩1dayチケット」とは、名前の通り、奈良の観光向けの切符ですが、近鉄電車の大阪難波駅~奈良~京都駅の広い範囲が利用できます。
なかでも「奈良・斑鳩1dayチケット」の「阪神電車版」は、神戸~大阪~奈良~京都が「乗り放題」(乗り降り自由)。
値段は大人2,100円です。
三宮駅から京都駅までは、単純計算で片道あたり1,050円。JRの普通運賃よりちょっとだけ安いです。
ただ、奈良を通る分、時間はかかります(三宮~京都で片道約2時間:西大寺駅乗り換え)。
神戸~京都の往復途中で、奈良や大阪ミナミに寄りたいときや、京都でも南部の精華町や京田辺市方面に行きたいときは、有力な選択肢になります。
阪神電車版「奈良・斑鳩1dayチケット」はデジタル乗車券で、スマホで購入・利用します(チケットレス)。
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