
こんなお悩みにお答えします。
【この記事の内容】
- 「奈良・斑鳩1dayチケット」というお得な切符を紹介します(内容、値段、発売期間、購入方法)。
大阪、京都、神戸、姫路方面から奈良へ、電車で安く日帰りしたいというあなたは、まず「奈良・斑鳩1dayチケット」という切符をチェックしてみてください。
これは、各地から奈良までのアクセスと、奈良市内と法隆寺などがある斑鳩(いかるが)地区の電車と路線バスが乗り放題で利用できる1日乗車券です。
奈良と斑鳩をがっつり回れて、しかも交通費は節約が可能。出発地によっては、往復するだけもお得です。
ここでは、「奈良・斑鳩1dayチケット」の内容、値段、発売期間、購入方法をまとめました。【2022年版】

「奈良・斑鳩1dayチケット」ってどんな切符?
「奈良・斑鳩1dayチケット」は、大阪、京都、兵庫、和歌山の各地から奈良までアクセスの電車と、奈良市や斑鳩町周辺の近鉄電車とバスの乗り放題がセットになった1日乗車券です。
日帰り用の切符です。
「奈良・斑鳩1dayチケット」は、名前の通り1日用、日帰り用のお得な切符です。泊りがけには向きません。
関西の広い地域から利用できます!
「奈良・斑鳩1dayチケット」は、下記の路線で発売されていて、大阪、京都、神戸、明石、姫路など関西の広い地域から利用できます。
- 阪急電車
- 阪神電車
- 神戸高速
- 大阪地下鉄(メトロ)・大阪シティバス
- 京都市営地下鉄
- 京阪電車(京阪線)
- 北大阪急行
- 大阪モノレール
- 神戸市営地下鉄
- 神戸電鉄
- 能勢電鉄
- 山陽電車
各地からの途中、大阪難波などで近鉄電車に乗り換えて奈良へ向かいます(帰りはその逆です)。
「奈良・斑鳩1dayチケット」では、その奈良まで行き帰りの区間が、全て乗り放題(乗り降り自由)。
単に往復乗車ではないので、運賃を気にせずに途中下車したり、奈良以外へ足を伸ばしたりできます。
奈良市内・斑鳩地区の近鉄とバスが乗り放題!
「奈良・斑鳩1dayチケット」で奈良に着いたら、近鉄電車と奈良交通の路線バスを、下図の範囲で1日乗り放題(乗り降り自由)で利用できます。
奈良公園や西の京、大和郡山、斑鳩、生駒にまたがる広い範囲をカバーしています。
- 近鉄電車の大阪難波駅~近鉄奈良駅、京都駅~筒井駅、長田駅~生駒駅
- 生駒ケーブルの全線(鳥居前駅~生駒山上駅)
- 奈良交通バスの奈良公園地区・西の京地区・斑鳩(法隆寺)地区の路線
図を見てわかるように、近鉄電車は奈良だけではなく大阪難波駅や京都駅までが乗り放題です。
完全な往復でなくても、奈良に行ったあとで、京都や大阪へ向かうという使い方も可能です。
拝観料などの割引特典つき!
「奈良・斑鳩1dayチケット」には、それを対象の神社やお寺、観光施設、土産物店、飲食店、レンタサイクル店など50か所で提示すると、料金の割引などの優待が受けられる特典が付いています。
【優待特典が受けられる場所の例】
- 春日大社(国宝殿・萬葉植物園)
- 興福寺
- 元興寺
- 新薬師寺
- 唐招提寺
- 薬師寺
- 法華寺
- 中宮寺
- 奈良国立博物館
- 依水園・寧楽美術館
- 志賀直哉旧居
- ナコーレンタサイクル
- 柿の葉ずし平宗
- 生駒山上遊園地 など(順不同)
「奈良・斑鳩1dayチケット」の値段は?(2022年版)
「奈良・斑鳩1dayチケット」(2022年版)の種類と、それぞれの値段、有効区間は以下の通りです。大人用のみの発売で、子供用はありません。
種類 | 値段 | 有効区間(1日乗り放題) |
阪急電車版 ※大阪地下鉄経由 |
2,200円 |
|
阪神電車版 ※大阪難波駅経由 |
1,900円 |
|
神戸高速版 ※阪神電車・難波駅経由 |
2,100円 |
|
大阪メトロ版 ※難波駅などを経由 |
1,950円 |
|
京都市営地下鉄版 ※京都駅、竹田駅経由 |
2,000円 |
|
京阪電車版 ※丹波橋駅経由 |
1,900円 |
|
北大阪急行版 ※大阪地下鉄経由 |
1,970円 |
|
大阪モノレール版 ※千里中央、地下鉄経由 |
2,530円 |
|
神戸市営地下鉄版 ※阪神三宮、難波駅経由 |
2,500円 |
|
神戸電鉄版 ※新開地、難波駅経由 |
2,700円 |
|
能勢電鉄版 ※阪急、地下鉄経由 |
2,500円 |
|
山陽明石以東版 ※阪神・難波駅経由 |
2,600円 |
|
山陽全線版 ※阪神・難波駅経由 |
2,900円 |
|
※一部は【2021年版】より値上げされました。
「奈良・斑鳩1dayチケット」はどれくらいお得?
「奈良・斑鳩1dayチケット」が、実際にどのくらいお得なのかをみてみましょう。
出発地よっては往復の運賃よりも安い!
まず、大阪の難波駅、京都駅から近鉄電車で奈良駅まで単純往復し、奈良駅からバス乗り放題の1日乗車券を利用した場合、次のような料金がかかります。
【近鉄】大阪難波駅~奈良駅の運賃 | 570円(往復1,140円) |
【近鉄】京都駅~奈良駅の運賃 | 640円(往復1,280円) |
【バス】奈良公園・西の京・法隆寺 世界遺産1-Day Pass Wide(1日乗車券) | 1日1,000円 |
難波から合計2,240円、京都からは2,280円です。これだけで「奈良・斑鳩1dayチケット」の値段と同じくらいです。
「奈良・斑鳩1dayチケット」は、先述の通り、関西各地から近鉄の大阪難波駅や京都駅までの電車代も込みなので、かなり安くてお得なことが明らかです。
ちなみに、バスの「奈良公園・西の京・法隆寺 世界遺産1-Day Pass Wide」という1日乗車券は、「奈良・斑鳩1dayチケット」のバス乗り放題と同じ内容のものです。
参考までに、関西の主な駅から「奈良・斑鳩1dayチケット」を使った場合と、使わずに近鉄奈良駅往復運賃+バス1日乗車券の場合とを比べてみました。
発着駅 | 電車往復 | バス1日券 | 通常合計 | 奈良・斑鳩1dayチケット | |
宝塚 | 2,160円 | 1,000円 | 3,160円 | 2,200円 | 30%割引 |
神戸三宮 | 1,960円 | 1,000円 | 2,960円 | 1,900円 | 36%割引 |
梅田 | 1,600円 | 1,000円 | 2,600円 | 1,950円 | 25%割引 |
国際会館 | 1,940円 | 1,000円 | 2,940円 | 2,000円 | 32%割引 |
枚方市 | 1,820円 | 1,000円 | 2,820円 | 1,900円 | 33%割引 |
千里中央 | 1,980円 | 1,000円 | 2,980円 | 1,970円 | 34%割引 |
万博公園 | 2,480円 | 1,000円 | 3,480円 | 2,530円 | 27%割引 |
西神中央 | 2,780円 | 1,000円 | 3,780円 | 2,500円 | 34%割引 |
鈴蘭台 | 2,920円 | 1,000円 | 3,920円 | 2,700円 | 31%割引 |
日生中央 | 2,780円 | 1,000円 | 3,740円 | 2,500円 | 33%割引 |
明石 | 3,160円 | 1,000円 | 4,160円 | 2,600円 | 38%割引 |
姫路 | 3,920円 | 1,000円 | 4,920円 | 2,900円 | 41%割引 |
これらの駅からは3割前後の高い割引になっていて、断然お得です。
しかも、近鉄奈良駅までの往復電車代よりも「奈良・斑鳩1dayチケット」の値段の方が安いところも多いです。
実際には「奈良・斑鳩1dayチケット」は、奈良や斑鳩地区で、近鉄と路線バスが乗り放題できますので、あちこちめぐって、乗り降りすればするほど、さらに割安。
このように「奈良・斑鳩1dayチケット」が発売されている路線の沿線からは、奈良へ最安級の切符だといえます。
※奈良駅まで近鉄を利用した場合の普通運賃の例(片道)
大阪難波駅~奈良駅(近鉄) | 570円 |
京都駅~奈良駅(近鉄) | 640円 |
梅田駅~難波駅~奈良駅(地下鉄+近鉄) | 800円 |
神戸三宮駅~難波駅~奈良駅(阪神+近鉄) | 980円 |
宝塚駅~梅田駅~難波駅~奈良駅(阪急+地下鉄+近鉄) | 1,080円 |
枚方市駅~丹波橋駅~奈良駅(京阪+近鉄) | 910円 |
姫路駅~神戸三宮駅~難波駅~奈良駅(山陽+阪神+近鉄) | 1,960円 |
※奈良での近鉄の普通運賃の例(片道)
初乗り運賃 | 160円 |
奈良駅~西ノ京駅 | 260円 |
奈良駅~筒井駅 | 300円 |
西ノ京駅~筒井駅 | 210円 |
鳥居前駅~生駒山上駅(生駒ケーブル) | 370円 |
※奈良でのバスの普通運賃の例(片道)
近鉄/JR奈良駅~東大寺・春日大社 | 220円 |
近鉄/JR奈良駅~薬師寺/唐招提寺 | 270円 |
近鉄筒井駅~法隆寺 | 310円 |
【参考】奈良で買えるバスの乗り放題切符
ちなみに、「奈良・斑鳩1dayチケット」はJRで奈良へ行くよりも安いです。
※奈良駅までJRを利用した場合の普通運賃の例(片道)
JR難波駅~奈良駅 | 570円 |
JR京都駅~奈良駅 | 720円 |
JR大阪駅~奈良駅 | 810円 |
JR三ノ宮駅~奈良駅 | 1,270円 |
JR宝塚駅~奈良駅 | 1,340円 |
JR和歌山駅~奈良駅 | 1,610円 |
近鉄の駅で「奈良世界遺産フリーきっぷ」を買うより得!
近鉄では、近鉄の大阪・京都駅発着で「奈良世界遺産フリーきっぷ(奈良・斑鳩コース1日券)」というお得な周遊切符を発売しています。
内容的に「奈良・斑鳩1dayチケット」の「近鉄版」といえるものですが、やはり「奈良・斑鳩1dayチケット」の方がお得です。
奈良世界遺産フリーきっぷ (奈良・斑鳩コース1日券) |
大人1,530円、子供770円 大阪難波駅~鶴橋駅・京都駅発着 |
このフリーきっぷの料金と「奈良・斑鳩1dayチケット」の差額が、あなたの乗車駅(出発駅)から、近鉄の難波駅や京都駅までの電車代(往復)と見なすことができます。
奈良・斑鳩1dayチケット | 世界遺産フリー切符 | 差額 | |
阪神電車版 | 1,900円 | 1,530円 | 370円 |
大阪メトロ版 | 1,950円 | 1,530円 | 420円 |
京都市営地下鉄版 | 2,000円 | 1,530円 | 470円 |
例えば、大阪メトロ版では差額が420円です。これで、地下鉄とシティバスが1日乗り放題できることになります。地下鉄は1駅でも乗ると片道180円かかりますので、これは激安です。
このように、近鉄沿線以外から奈良へ電車で日帰りするときは、大阪や京都の近鉄駅まで行って「奈良世界遺産フリーきっぷ 奈良・斑鳩コース」を買うよりも、地元の駅や大阪地下鉄の駅で「奈良・斑鳩1dayチケット」を買った方がお得です。
「奈良世界遺産フリーきっぷ 奈良・斑鳩コース」には子供用、そして2日用がある点がメリットです。
「奈良・斑鳩1dayチケット」の発売期間と有効期間は?(2022年版)
発売期間(買える期間)
2022年(令和4年)4月1日~2023年(令和5年)3月31日
有効期間(使える期間)
2022年(令和4年)4月1日から2023年(令和5年)4月30日のうちの好きな1日間
※利用当日は、始発から最終まで乗り放題できます。
「奈良・斑鳩1dayチケット」はどこで買える?(購入方法)
「奈良・斑鳩1dayチケット」は発売期間中、各鉄道会社の駅などで購入できます。
出かける当日にもちろん買えますし、事前に買っておくことも可能です。事前購入したときは有効期限に注意してください。
阪急電車版 |
※京都では買えません。 |
阪神電車版 |
|
神戸高速版 |
|
大阪メトロ版 |
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京都市営地下鉄版 |
|
京阪電車版 |
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北大阪急行版 |
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大阪モノレール版 |
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神戸市営地下鉄版 |
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神戸電鉄版 |
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能勢電鉄版 |
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山陽明石以東版 |
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山陽全線版 |
|
「奈良・斑鳩1dayチケット」公式サイト
「奈良・斑鳩1dayチケット」の発売や最新情報については、近鉄の公式サイトで確認ください。
「奈良・斑鳩1dayチケット」は、大阪、京都、神戸、姫路方面から奈良への日帰り観光に最安値級で、行き帰りをふくめて乗り放題でがっつり使えるコスパが良い切符です。
交通費が浮いた分は、奈良での観光や食事、お土産に使いましょう。先述のとおり、奈良への往復するだけよりも安い場合がありますので、奈良へ行くときは必ずチェックください。
【参考】奈良の電車・バスお得な切符一覧
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