こんなお悩みにお答えします。
【この記事の内容】
- JR西日本の「ひょうご夏の体験デジタルパス」というお得な周遊切符を紹介します(内容、値段、発売期間、購入方法)。
今年の夏(7~9月)に、兵庫県や関西をJRで旅行や帰省を計画しているあなたは、JR西日本の「ひょうご夏の体験デジタルパス」という期間限定切符を一度チェックしてみてください。
これは、名前に「兵庫」が入っていますが、周辺の大阪、京都、奈良、滋賀、岡山の一部を含めた関西の広い地域でJRが3日間乗り放題できるものです。
さらに、神戸の新名所「神戸須磨シーワールド」や神戸港クルーズの利用など特典もいろいろ付いて格安。
ただ、購入や利用にあたって、スマホとICカードの「ICOCA(イコカ)」が必要だったり、運賃をいったん立て替えないといけないなど注意点があるので、確認が必要です。
ここでは、「ひょうご夏の体験デジタルパス」の内容と値段、発売期間、購入方法(買い方)、注意点をまとめました。
JR西日本「ひょうご夏の体験デジタルパス」ってどんな切符?
はじめに、「ひょうご夏の体験デジタルパス」がどんな切符なのか、内容や特徴から紹介します。
ICOCAとスマホが必要です。
JRの「ひょうご夏の体験デジタルパス」は、一般的な紙の切符ではなく、スマホとICカードの「ICOCA(イコカ)」を使ったものになります(チケットレス)。
「ひょうご夏の体験デジタルパス」の購入や利用には、次のものが必要です。
- インターネットにつながるスマホ(切符の購入や特典の利用に)
- ICカード「ICOCA(イコカ)」(JRの乗車に)
- クレジットカード(切符代金の支払いに)
ICOCAは、定期券として使っているものや、JR以外で購入・使用しているもの、「スマートICOCA」「モバイルICOCA」でも大丈夫です。
そして、切符代の支払いは、クレジットカード(国際ブランドのデビットカードも)限定です。
兵庫県内と周辺のJRが乗り放題!
「ひょうご夏の体験デジタルパス」では、下図の範囲でJRを3日間乗り放題できます。
このように、兵庫県内だけでなく、周辺の大阪や京都、滋賀、奈良、岡山の一部を含む関西の広い地域が対象です。
なお、利用できる列車は、普通列車と快速列車(新快速、○○快速を含む)です。
神戸の観光ループバスも乗り放題。
「ひょうご夏の体験デジタルパス」では、神戸の観光路線バス「シティーループ」と「ポートループ」も、3日間乗り放題できます。
「シティーループ」と「ポートループ」は、三ノ宮駅・新神戸駅と市街地の観光地や神戸港を結んで循環していて、観光に便利です。
有馬温泉へも足をのばせます。
「ひょうご夏の体験デジタルパス」では、神戸の有馬温泉へも足をのばせます。
有馬温泉へはJRでは行けないので、神戸の三宮から神戸市営地下鉄と神戸電鉄を利用しますが、その往復の乗車券がセットされています。
※三宮、新神戸からは途中の「谷上駅」で神戸電鉄に乗り継ぎます。三宮~有馬温泉は約30分です。そんなに遠くないです。
※地下鉄・神戸電鉄の利用は、行き帰り1回ずつです。乗り放題ではありません。
但馬の周遊バス「たじまわる」も利用OK。
「ひょうご夏の体験デジタルパス」で、JR城崎温泉駅、豊岡駅と出石や竹田城、生野銀山、山陰海岸といった但馬地方の観光地を周遊する「たじまわる」という観光バスも利用できます。
JRや一般の路線バスでは、アクセスしづらいところへも行けるので便利です。
「たじまわる」の運行は、土日祝が基本です。時期によって、いくつか周遊コースが用意されています。
- プレミアム号(2024年4月~2025年3月)
- さわやか高原号(2024年5月18日~7月7日)
- 鉱石の道号(2024年7月13日~9月29日)
- ジオ日本遺産号(2024年9月1日~10月27日)
- マリンコース(2024年7月13日~8月31日)
詳しくは公式サイトで確認ください。
神戸須磨シーワールドや姫路城などの観光付き。
「ひょうご夏の体験デジタルパス」で、次の観光施設(7か所)を利用できます(それぞれ1回ずつ)。
神戸北野異人館「萌黄(もえぎ)の館」 | 三ノ宮駅 |
神戸港クルーズ「boh boh KOBE」(60分遊覧) | 元町駅、神戸駅 |
神戸ポートタワー | 元町駅、神戸駅 |
神戸須磨シーワールド | 須磨海浜公園駅 |
世界遺産・国宝「姫路城」 | 姫路駅 |
城崎文芸館 | 城崎温泉駅 |
城崎麦わら細工伝承館 | 城崎温泉駅 |
今年リニューアル開業して話題の「神戸ポートタワー」や「神戸須磨シーワールド」、そして、世界遺産&国宝の「姫路城」も入っています。
※各施設とも、出かける前に営業時間や休業日を確認してください。利用できなくても返金はありません。
レンタサイクルも借りられます。
「ひょうご夏の体験デジタルパス」の有効期間内に、下記のうちの1か所でレンタサイクル(貸し自転車)を1回利用できます。
- 神戸駅(駅レンタカー営業所内)
- 明石駅(駅リンくん)
- 姫路駅(駅リンくん)
※利用する際は、あらかじめ営業時間や休業日を確認ください。
※台数に限りがあるので、借りられない場合があります。
対象の施設や店舗で優待特典も。
「ひょうご夏の体験デジタルパス」には、「神戸・姫路おとく~ぽん」が付いています。
対象の観光施設やお店のなかから、好きな5か所で料金の割引や記念品の進呈などの優待が受けられます。
優待特典の詳細は、公式サイトで確認ください(最下方にリンクがあります)。
JR西日本「ひょうご夏の体験デジタルパス」の値段は?
JR「ひょうご夏の体験デジタルパス」の値段はこちらです。大人用のみの発売です。
大人 | 5,500円 |
これで3日分です。
ここで、「ひょうご夏の体験デジタルパス」の値ごろ感をイメージしやすいように、JR西日本の主な区間の通常の運賃やセットになっている料金などを挙げてみました。
【片道の普通運賃・料金の例】
JR | 大人片道 |
京都駅~三ノ宮駅 | 1,110円 |
奈良駅~三ノ宮駅 | 1,280円 |
大阪駅~三ノ宮駅 | 420円 |
京都駅~姫路駅 | 2,310円 |
大阪駅~姫路駅 | 1,520円 |
三ノ宮駅~姫路駅 | 990円 |
三ノ宮駅~播州赤穂駅 | 1,520円 |
大阪駅~篠山口駅 | 1,170円 |
大阪駅~城崎温泉駅 | 3,410円 |
三ノ宮駅~城崎温泉駅 | 3,740円 |
姫路駅~竹田駅 | 1,170円 |
豊岡駅~城崎温泉駅 | 200円 |
福知山駅~城崎温泉駅 | 1,170円 |
観光施設 | 料金 |
北野異人館「萌黄の館」 | 400円 |
神戸港クルーズ「boh boh KOBE」 | 1,800円 |
神戸ポートタワー(展望フロア) | 1,000円 |
神戸須磨シーワールド | 3,100~3,700円 |
姫路城 | 1,000円 |
城崎文芸館 | 500円 |
城崎麦わら細工伝承館 | 300円 |
その他 | 料金 |
神戸ループバス2日乗車券 | 1,000円 |
神戸市営地下鉄・神戸電鉄(三宮駅~有馬温泉駅) | 片道690円 |
たじまわる1日乗車券 | 500円 |
レンタサイクル | 1回500円~ |
JRは、区間によっては、1往復するだけで元が取れます。
それから、セットになっている観光施設だけでも6,300円以上相当あります。
このことだけでも、「ひょうご夏の体験デジタルパス」は、かなり安いです。
【重要】「ひょうご夏の体験デジタルパス」の注意点
「ひょうご夏の体験デジタルパス」の安さはめちゃくちゃ魅力ですが、買う前に確認しておくべき注意点があります。
それは、「ひょうご夏の体験デジタルパス」でJRに乗る際は、いったん運賃を支払わないといけないということです。
ただ、支払った運賃は、有効期間の3日間終了後に集計されて、全額が翌月末に「WESTERポイント(基本)」で戻ってきます(下図)。
つまり、「ひょうご夏の体験デジタルパス」利用中は、JR代を一時的に立て替えるというかたちになります。
「ひょうご夏の体験デジタルパス」は、乗り放題なので、乗れば乗るほどお得ですが、その分、立て替えて支払う運賃=出費が増えます。
もちろん、最終的に運賃の立て替え分は返ってくるので、金額的には損しません。
でも、予算として、切符代とは別にJR運賃分(見込み)を用意する必要があります。
大阪駅~城崎温泉が片道3,410円のように、長距離を乗るようなら、多額の負担です。
しかも、後日の返金は現金ではなく「ポイント」(WESTERポイント基本)です。
WESTERポイントも、いろいろ使えますが、現金とは違います。この点も、事前に心づもりが必要です。
「WESTERポイント」で戻る運賃は、「ひょうご夏の体験デジタルパス」の乗り放題範囲内で乗り降りした分に限ります。
乗り放題範囲の中と外をまたぐ利用は、ポイント返金の対象外です。
例えば、和歌山方面からの場合、三ノ宮まで直行すると、運賃まるまる負担になります。
いったん天王寺駅で下車して、ICOCAで改札を出入りしてください(帰りも)。そうすることで、天王寺駅~三ノ宮駅の運賃は、後日戻ってきます。
JR西日本「ひょうご夏の体験デジタルパス」の発売期間と有効期間は?
「ひょうご夏の体験デジタルパス」は、期間限定の切符です。
発売期間(買える期間)
有効期間(使える期間)
※利用開始日の午前0時から最終日の終電まで乗り放題できます(最終日の0時以降出発の指定席は予約できません)。
※観光施設やその他セットの内容も、JR利用と同じ期間内のみ有効です。
JR西日本「ひょうご夏の体験デジタルパス」はどこで買える?(購入方法)
「ひょうご夏の体験デジタルパス」は、出発する1ヶ月前から当日まで、「tabiwa(タビワ)」というインターネットサイトにアクセス、またはスマホアプリで購入できます。
「ひょうご夏の体験デジタルパス」では、JRの乗車以外のサービスは、旅先で「tabiwa」を操作して利用します。このため、そのアプリをあらかじめスマホに入れておいた方が便利です。
グーグル、アップルの各ストアから無料でダウンロードできます。
「tabiwa」での購入操作は簡単です。
「tabiwa」にアクセス、またはアプリを開いて、地域を「せとうち」にします。そして「予約・購入」→「交通」→「おすすめチケット」と進みます。
いろいろあるチケットのなかから「ひょうご夏の体験デジタルパス」を選んで購入します。
購入の際は利用日を指定しないといけないですが、未使用で有効期間中なら、あとで変更できます。手数料もかかりません。
払い戻し(取り消し)する場合のみ、220円の手数料が発生します。
買えるのは、大人1人分だけです。複数人分を一緒に買うことはできません。
なお、支払い方法はクレジットカードのみです。VISAやJCBなど国際ブランド付きのデビットカードも基本的に使えます。
JR西日本「ひょうご夏の体験デジタルパス」はどう使う?(利用方法)
「ひょうご夏の体験デジタルパス」は、利用方法(使い方)が、ちょっと変わっていますので、注意してください。
使うICOCAの番号をtabiwaに登録
「ひょうご夏の体験デジタルパス」を買ったら、利用開始の当日までに使うICOCAの番号を登録しないといけません。
ICOCAの番号は、カードの裏に記載されています(モバイルICOCAは管理画面に)。
以前に、登録済みなら、この手続きは不要です。また、購入前でも登録できます。
「tabiwa」登録は、公式サイトにアクセスして行います。パソコンからでもできます。
旅行中の利用方法
「ひょうご夏の体験デジタルパス」を使い始める当日は、まず「tabiwa」の「チケット管理」のなかから、購入済みの「ひょうご夏の体験デジタルパス」を選んで、利用開始の操作をします(チケットを使う⇒利用開始する)。
そして、スマホと、登録したICOCAを忘れずに持って出かけます。
利用内容 | 利用方法 |
|
登録したICOCAを自動改札機にタッチします。 |
|
「tabiwa」の切符画面を表示したスマホ画面を提示します。 |
繰り返しになりますが、JRにはICOCAで乗車します。
乗車駅と下車駅の両方で、普通どおりに、ICOCAを必ず自動改札機にタッチして出入りします(ピッと鳴るように意識して確実に)。
ICOCAの残高が不足している場合は、券売機や自動精算機でチャージ(入金)してから改札機にタッチします。
JR以外では、すべてスマホの画面を乗務員や係員に直接提示して利用します。
ただし、有馬温泉ゆき地下鉄・神戸電鉄の往復乗車券だけは、下記の場所でスマホ画面を提示して乗車券の現物と引き換える必要があります。
引き換え場所 |
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JR西日本「ひょうご夏の体験デジタルパス」公式サイト
「ひょうご夏の体験デジタルパス」の最新情報は、JR西日本の公式サイトで確認ください。
「ひょうご夏の体験デジタルパス」の注意点まとめ
- 利用には、スマホとICOCAが必要です。
- 支払いはクレジットカードのみです。
- 使うICOCAの番号を「tabiwa」に事前登録しておく必要があります。
- JRはICOCAで利用して、その都度、運賃をいったん自動改札機で支払います。
- 支払った運賃は翌月末に全額「WESTERポイント」で還元されます。
「ひょうご夏の体験デジタルパス」より利用範囲が狭い「神戸・姫路 夏の体験デジタルパス」も同時期に発売です。
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