
こんなお悩みにお答えします。
【この記事の内容】
- 南海電車の「和歌山観光きっぷ」という切符を紹介します(内容、値段、発売期間、購入方法)。
大阪から和歌山市の加太(かだ)へ、安く出かけたいというあなたは、南海電車の「加太観光きっぷ」を、まずはチェックしてみてください。
大阪から和歌山までの往復と、加太線の1日乗り放題がセットになった割引切符です。
ただ、「加太観光きっぷ」は、必ずしもお得ではありません。使い方次第では、損な場合も。
ここでは、「加太観光きっぷ」がどんな切符なのか、その内容や値段、購入方法をメリットとデメリット(損得)をふまえてまとめました。

南海「加太観光きっぷ」ってどんな切符?
それでは、南海電車の「加太観光きっぷ」ってどんな切符なのか、内容や特徴を紹介していきます。
日帰り用です。
南海電車の「加太観光きっぷ」は、大阪から加太への日帰り用です。
夜釣りや、泊りがけの旅行には使えません。
大阪~和歌山の往復と加太線乗り放題がセット!
あらためて、「加太観光きっぷ」は次の内容がセットになっています。
「加太観光きっぷ」のセット内容
- 南海電車の発着駅~和歌山市駅間の乗車券(往復分)⇒紙の切符
- 南海加太線の全線(和歌山市駅~加太駅間)が1日乗車券(乗り放題:乗り降り自由)⇒磁気カードの切符
大阪~和歌山市駅の間は、行き帰り1回ずつの乗車です。乗り放題(乗り降り自由)ではありません。
もし途中の駅で下車する(改札から駅の外へ出る)と、残りの区間は無効になってしまいます。
なお、「加太観光きっぷ」は、大阪側の発着駅が指定されています。
発着駅(出発・帰着) | 目的地 | |
|
![]() |
|
※発着駅以外から利用するときは、「あなたが乗降する駅~発着駅」の運賃が別に必要な場合があります。
また、「加太観光きっぷ」には、大阪~和歌山の往復に、特急「サザン」の指定席を利用する「座席指定券付き版」もあります。
加太へは南海電車でアクセス!
加太は大阪府と和歌山県の境目あたりに位置します。海の眺めがきれいな漁師町で、温泉地でもあり、関西有数の”釣り場”、そして、夏は海水浴スポットでもあります。
あと、関西ではニュースの定番ネタである「ひな人形の供養」で有名な淡嶋神社があったり、「天空の城ラピュタ」の雰囲気が味わえるとして話題の「友ヶ島」へ渡る拠点にもなっています。
また、友ヶ島、加太はマンガ・アニメ「サマータイムレンダ(サマレン)」の舞台のモデルとなった場所(聖地)としても人気です。
その加太へは、大阪方面から南海電車で便利にアクセスできます。
「和歌山市駅」まで行って、加太線に乗り換えます。そして終点が「加太駅」です。難波駅からは特急を乗り継いで約90分です。
加太線には、「めでたい電車」という名物電車が走っています。
4種類あって、それぞれ車両の外側だけでなく車内も趣向をこらした装飾になっているのが特長。
乗車するのに、特別な料金や予約は必要ありません。
せっかく加太に行くなら、話やSNSのネタに乗ってみることをおすすめします。
「めでたい電車」の最新の運転時刻は、南海電車の公式サイトで確認ください(下方にリンクがあります)。
温泉入浴料の割引など優待特典つき
「加太観光きっぷ」には、加太や加太線沿線にある対象の温泉旅館(日帰り入浴)や飲食店、土産物店で、料金の割引など優待が受けられる特典がついています。
例えば、加太の温泉旅館「加太海月」さんでは、日帰り温泉の入浴料が半額(大人1,200円⇒600円、子供700円⇒350円)になります。
特典を利用する際は、対象先で加太線の1日乗車券を見せます。
「加太観光きっぷ」で優待が受けられる場所の例【加太駅周辺】
- 大阪屋「ひいなの湯」(入浴料割引)
- 加太温泉「加太海月」(入浴料割引)
- 料理旅館「あたらし屋」(入浴料割引)
- あぶりの湯「ペンションふじや」(入浴料割引)
- 休暇村紀州加太(入浴料割引)
- 磯賀屋(粗品進呈)
- 淡島海苔(粗品進呈)
このほかにも加太や沿線の対象店で特典が用意されています。詳しくは南海電車の公式サイト(下方にリンクあり)で確認ください。
南海「加太観光きっぷ」の値段は?
「加太観光きっぷ」の値段はこちら。発着駅に関係なく一律です。
種類 | 大人 | 子供 | |
大阪⇔加太 | 通常 | 2,120円 | 1,040円 |
特急指定券付き | 2,640円 | 1,310円 |
南海「加太観光きっぷ」がお得な場合と損な場合は?(メリット&デメリット)
「加太観光きっぷ」は、加太に行くならぜったいお得!というわけではありません。値段がビミョーです。買う前によく検討してください。
加太まで単純に往復するだけなら損!
大阪と加太駅の間を、単純に往復するだけでしたら、「加太観光きっぷ」(通常版)は損です。値段的に買うメリットはありません。
大阪方面から加太駅までの南海電車の普通運賃を、「加太観光きっぷ」の値段と比べてみると、普通運賃の方が安いです。
南海電車加太駅までの普通運賃(大人)
出発駅 | 加太駅までの普通運賃 | 加太観光きっぷ (通常版) |
難波駅 | 1,010円(往復2,020円) | 2,120 円 |
新今宮駅 | 1,010円(往復2,020円) | 2,120 円 |
天下茶屋駅 | 970円(往復1,940円) | 2,120 円 |
住吉大社駅 | 970円(往復1,940円) | 2,120 円 |
堺駅 | 930円(往復1,860円) | 2,120 円 |
このように、「加太観光きっぷ」は、加太への往復の電車代としては損です。
しかし、温泉入浴料の割引など優待特典を使うとメリットが出ることがありますので、予定を考えるときに確認してみてください。
「和歌山市駅」で途中下車するならメリットあり!
大阪から加太に行って帰るだけなら、「加太観光きっぷ」(通常版)にメリットはありません。
でも、加太線の沿線や「和歌山市駅」で途中下車をするとお得になります。
難波駅~加太駅の利用で、帰りに和歌山市駅で途中下車した場合
通常(普通運賃) | 加太観光きっぷ(通常版) |
|
ー |
合計:2,350円 | 2,120円(10%お得) |
「加太観光きっぷ」は、加太線(和歌山市駅~加太駅)が1日乗り放題ですので、途中1駅で下車するだけでお得になります。
【加太線の運賃例】
初乗り運賃 | 180円 |
和歌山市駅~加太駅 | 370円 |
二里ヶ浜駅~加太駅 | 240円 |
和歌山市駅~磯ノ浦駅 | 290円 |
※加太線の沿線情報は、南海電車の公式サイトに詳しく紹介されています。
特急「サザン」の指定席付き版はお得!
「加太観光きっぷ」の特急指定券付き版はお得です。
特急「サザン」の指定席が通常の半額で往復できます。
通常の座席指定料金 | 片道520円 |
加太観光きっぷ | 片道260円(半額) |
このくらいの金額だと、気持ち的に利用しやすくなると思います。
特急「サザン」指定席を往復利用した場合の比較
発着駅 | 往復運賃 | 指定席 | 通常合計 | 特急指定席付き版 |
難波・新今宮 | 2,020円 | 1,040円 | 3,060円 | 2,640円:14%お得! |
天茶・住吉社 | 1,940円 | 1,040円 | 2,980円 | 2,640円:11%お得! |
堺 | 1,860円 | 1,040円 | 2,900円 | 2,640円:9%お得! |
指定席は、混雑しらずで車内でゆったりと過ごせたり、「密」を避けられるのが最大のメリット。
特に、疲れてしんどい帰りは値打ちがありますよ。
南海「加太観光きっぷ」の発売期間と有効期間は?
南海「加太観光きっぷ」の発売期間です。
発売期間(買える期間)
南海「加太観光きっぷ」は、1年を通して発売しています。
有効期間(使える期間)
※加太線は、利用当日の始発から終電まで乗り放題できます。
※優待特典は、切符と同じ日に限って受けられます。
南海「加太観光きっぷ」はどこで買える?(購入方法)
「加太観光きっぷ」は、利用日の1か月前から当日まで、以下の南海電車の駅窓口で購入できます。
その際は、利用する日(加太へ出かける日)を指定する必要があります。
- 難波駅(2階のサービスセンター・3階改札口の特急券発売所)
- 新今宮駅
- 天下茶屋駅
- 住吉大社駅
- 堺駅
※支払いには、クレジットカードも使えます。
※買った後で使わなくなったときは、全く未使用で有効期間内であれば購入場所で払い戻ししてもらえます。ただし手数料が520円かかります。
南海「加太観光きっぷ」公式サイト
「加太観光きっぷ」の優待特典の詳細や最新情報、「めでたい電車」の時刻表などは南海電車の公式サイトで確認ください。
大阪から加太へ釣りや海水浴、温泉など南海電車で出かける際、「加太観光きっぷ」の損得ポイントをまとめておきます。
- 「通常版」は加太駅まで単純に往復利用するだけなら損です。⇒普通の切符で。
- 「通常版」でも途中の「和歌山市駅」や加太線沿線で途中下車するならお得です。
- 「特急指定席付き版」は、往復に特急の指定席を利用するならお得です。
以上は、あくまで電車代だけを見た場合の損得になります。
優待特典を利用するなど、使い方次第では得になります。加太に出かけるときは、まずは旅の予定と「加太観光きっぷ」を照らし合わせてみてください。
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