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JR代節約に乗車券の「有効期間」ルールも有効活用【計算方法と買い方】

JR
お悩み中
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JRでなるべく安く、節約して移動したい。お得な切符の買い方や格安チケットなどがあったら知りたい。

 

こんなお悩みにお答えします。

 

【この記事の内容】

  • JR切符の有効期間に着目した節約術を紹介します。

 

JR代を安く抑えたい場合、割引など切符の値段の方に関心が向きますが、有効期間にも注目してみてください。

 

特に長い距離を利用する場合に、そのルールをうまく活用すると全体の出費として節約につながることがあるんです。

 

有効期間は、普通の乗車券、特急券、企画切符(トクトクきっぷ)など切符の種類ごとに決められています。

 

切符の種類 有効期間
普通乗車券
  • 基本は距離によって決まります。
特急券
  • 自由席特急券⇒利用開始日当日の1日間
  • 指定席特急券⇒予約した指定列車に限って有効。
企画切符(トクトクきっぷ)
  • 切符ごとに異なります。

 

ここでは、特に普通乗車券の有効期間がどう決まるのかというルールや計算方法、そして、それを「有効に」活用した切符のお得な買い方を紹介します。

 

この記事で、JR切符(乗車券)の有効期間について、ざっくりと知ることができます。
まあちん
まあちん

 

 

JR乗車券の有効期間はどう決まる?

 

JR乗車券の有効期間はどう決まる?ルールと計算方法

 

JRの乗車券をみると、表に「発売当日に限り有効」とか「○月○日から○月○日まで有効」といった風に、有効期間が印字されています。

 

この有効期間は、利用区間の「距離」で決められています。

 

ここの「距離」とは、JRが運賃を計算するために定めている「営業キロ」という独自のものです。実際の距離とは違います。

 

「営業キロ」を知るには、JR公式サイトの運賃検索や、乗り換え案内アプリ(ジョルダン、ナビタイムなど)で乗車駅と下車駅を入力すると表示されます。

 

JR乗車券の有効期間はどう決まる?ルールと計算方法

 

営業キロ 有効期間
100キロまで 1日間
200キロまで 2日間
400キロまで 3日間
600キロまで 4日間
800キロまで 5日間
1,000キロまで 6日間
1,200キロまで 7日間
1,400キロまで 8日間
1,600キロまで 9日間
1,800キロまで 10日間

 

このように、200キロごとに有効期間1日増えるという「法則」になっています。

 

計算方法も簡単です。

 

有効期間=距離(営業キロ)÷200キロ+1日 ※小数点以下切り上げ

 

例えば、大阪駅から東京駅までの距離は556.4キロです。

 

有効期間は、上記の計算方法で「556.4÷200+1=3.782」。これを切り上げして「4日間」です。

 

ただし、この法則には例外があります。

 

「大都市近郊区間」の範囲内で完結する乗車券は、距離に関係なく、有効期間が1日間(購入当日)となります。

 

「大都市近郊区間」とは、路線が多くて、いろんな乗車経路が選べる都市部で、利用客の利便性向上や運賃計算の簡素化などを目的に設定されているものです。現在、東京、大阪、福岡、新潟、仙台の5か所にあります。

 

例えば、「大阪近郊区間」の範囲はこちら。

JR乗車券の有効期間はどう決まる?ルールと計算方法

 

京都駅~姫路駅の距離は130.7キロです。

 

有効期間の法則、計算方法では、本来は2日間あるべきなのですが、大阪近郊区間の範囲内に含まれているため、1日間だけになります。

 

大都市近郊区間には新幹線は含まれません。もし、京都駅~姫路駅を「新幹線経由」の乗車券にすると、法則通りに有効期間は2日間です。ちなみに「新幹線経由」にしても運賃は変わりません(在来線にも乗れます)。

 

また、大都市近郊区間の内と外をまたぐ乗車券の有効期間は、法則通りです。

 

京都駅~姫路駅は有効期間1日ですが、到着駅を姫路駅の1駅先で、近郊区間外になる播但線の「京口駅」にすると、2日間有効の乗車券が買えます。この例では、運賃も変わりません。

 

大阪以外「大都市近郊区間」の範囲 (東京、新潟、仙台、福岡)

 

乗車券の有効期間が節約にどう関係する?

 

JR乗車券の有効期間は途中下車とセットで節約に

 

以上のような乗車券の有効期間が、JR代の節約とどう結びつくのか、何がお得なのか。

 

今の時代、JRで移動しようと思うくらいの距離なら、だいたいは1日のうちにたどり着けるので、有効期間の長さなど関係ないように思うかもしれません。

 

確かに、出発駅から目的の到着駅まで直行するだけならそうです。

 

でも、有効期間が2日間以上ある乗車券は、その途中にある駅で自由に下車できるという特典?があるのです(=途中下車)。

 

旅行の目的地が何か所かある場合に、有効期間は「途中下車」とセットで本領を発揮します。そして、JR代の節約が期待できます。

 

逆に、有効期間1日の乗車券は「途中下車」できません。本領発揮しません。

 

【有効期間1日の乗車券】

  • 利用区間が100キロ以下のもの。
  • 大都市近郊区間内で完結のもの。

 

「途中下車」とは、目的地までの途中駅で下車して、改札の外へ出ることをいいます。

駅から出て、買い物したり、用事や仕事を済ませたり、食事をしたり、観光したり、泊まったりしたあと、再び駅に戻って、同じ切符でそのまま目的地まで移動を続行できます。

 

例えば、大阪から新幹線で名古屋に寄ってから東京へ行く場合、「大阪駅⇒名古屋駅」「名古屋駅⇒東京駅」と乗車券を分けて買います。

 

JR乗車券の有効期間は途中下車とセットで活用

 

でも、名古屋での滞在日数によっては、「大阪駅⇒東京駅」の乗車券を買って、名古屋駅で「途中下車」するという方法がとれます。

 

大阪駅~東京駅の営業キロは556.4キロなので、乗車券の有効期間は4日間です。

 

このため、名古屋で最大3泊できます。

 

名古屋に限らず、東京駅までの経路上ならどの駅でも途中下車OK。とにかく、4日のうちに東京駅に着けばいいだけです。

 

また、JR乗車券の値段(=運賃)は、距離が長くなるほど1キロあたりの単価が割安になるように設定されています【遠距離逓減(ていげん)制度】。

 

このため、乗車券は短い距離で分けて買うより、長い距離を「通し」で買った方がトータルでは安くつき、JR代の節約につながります。

 

大阪や東京近郊の近距離区間では、特別な割引運賃になっているところがあるため、「通し」の乗車券より分けた方が安くなる場合があります。

 

大阪駅⇒名古屋駅⇒東京駅の場合

乗車券の区間 運賃 運賃合計
分割 大阪駅⇒名古屋駅 3,410円 9,790円
名古屋駅(市内)⇒東京駅(都区内) 6,380円
通し 大阪駅(市内)⇒東京駅(都区内)
※名古屋で途中下車
8,910円 8,910円

 

※「通し」にすると、営業キロの関係(201キロ以上)で、出発駅が「大阪市内」になるので、大阪駅以外の駅を利用する場合は、この点もメリットになります。

 

途中下車の制度は乗車券に限ったものです。特急券は、乗車区間ごとに購入する必要があります。「新大阪駅⇒東京駅」の特急券で、名古屋駅で途中下車すると、残りの名古屋駅⇒東京駅は無効になってしまいます。

 

有効期間を活用した乗車券のお得な買い方は?

 

有効期間を活用したJR乗車券のお得な買い方

 

先述の通り、有効期間が2日間以上ある乗車券で「途中下車」ができます。

 

途中下車の回数に制限はありません。有効期間内なら何回でもOK。

 

このため、有効期間が長いほど、途中下車できる駅(場所)を増やせたり、下車先での滞在日数を長く取れたりできます。

 

有効期間を長くするには、乗車券の営業キロが長くなるように買います。

 

運賃は高くなりますが、「遠距離逓減制度」で割安になり、「途中下車の旅」の組み方次第では、JR代全体での節約が期待できます。

 

JR切符の普通乗車券の買い方には、次の3通りあります。

 

  • 片道乗車券
  • 往復乗車券
  • 連続乗車券

 

「途中下車」は、営業キロが101キロ以上ある切符でも、「前途下車無効」の表示があるものや、上述の「大都市近郊区間」内だけのものだとできません。

 

片道乗車券

 

有効期間を活用したJR乗車券のお得な買い方、片道乗車券、大回り乗車

 

「片道乗車券」は、到着駅(目的地)までの最短ルートで購入することが普通ですが、あえて、下図のように作ることもできます。

 

有効期間を活用したJR乗車券のお得な買い方、大回りの片道乗車券

 

こうした利用方法は「大回り乗車」と呼ばれています。

 

距離が長くなる分、有効期間も長くなり、観光地や宿泊地で「途中下車」しながらの旅行が可能です。

 

運賃も「通し」計算になるので、下車駅ごとに乗車券を区切って買うよりもお得になります。

 

ただし、ルートを組む際は、同じ駅、同じ区間を2回以上通らない「一筆書き」であることが条件です。そして、後戻りはできません。前進あるのみ。

 

往復乗車券

 

有効期間を活用したJR乗車券のお得な買い方、往復乗車券

 

「往復乗車券」は、出発駅から到着駅まで、まったく同じルートで行って帰って来る乗車券です。

 

有効期間は、片道乗車券の2倍になります。

 

例えば、大阪駅(市内)から東京駅(都区内)への場合、片道乗車券の有効期間は4日間なので、往復乗車券だと8日間です。

 

往復乗車券にすると、片道4日間ずつの有効期間ではなく、行き帰りを通した全行程で8日間有効となるのがポイントです。

 

例えば、大阪からまず1日目に東京へ行って、2日目に東京からの帰りに名古屋で途中下車して5泊して、8日目に名古屋から大阪に帰るということができます。

 

ちなみに、運賃は行きと帰りの合計です。

 

ただし、片道601キロ以上の区間の場合、行き帰りそれぞれ1割引になります。

 

往復乗車券は、往きの切符を使い終えないと帰りの切符は使い始められません。往きの途中から帰りの切符で引き返すという使い方はできません。

 

片道乗車券の有効期間を延ばしたいときは、往復乗車券を買って、到着駅で未使用の帰りの切符を払い戻すという方法があります。

 

例えば、大阪駅(市内)から東京駅(都区内)までの片道乗車券は、有効期間が4日間です。これを延長したいときは、あえて往復乗車券を買います。

 

これで、倍の8日間になります。そして、8日以内で東京駅に着いたら、帰りの切符を払い戻しします。

 

このとき、払い戻し手数料が220円かかりますが、こうすることで大阪・東京片道の有効期間を4日間から8日間に実質延長できます。

 

連続乗車券

 

有効期間を活用したJR乗車券のお得な買い方、連続乗車券

 

「連続乗車券」とは、片道乗車券でも往復乗車券でもない、中途半端な?区間を利用する場合に買えるものです。

 

切符は「連続1」と「連続2」の2区間の片道乗車券をセットにします。

 

このとき、次の2つの条件を満たせば、自由にルートを組むことができます。

 

  • 「連続1」の到着駅と「連続2」の出発駅が同じであること。
  • 「連続1」と「連続2」の一部区間が重なっていること。

 

また、3区間以上の連続はできません。

 

そして、連続乗車券の運賃と有効期間は、「連続1」と「連続2」それぞれの合計になります。

 

有効期間の場合、例えば「連続1」の片道乗車券が3日間で「連続2」が4日間なら、あわせて7日間有効です。

 

もし、「連続1」の区間で途中下車しながら、5日間かけて移動したい場合、片道乗車券だと無理です。乗車券を分けるなり、日程を3日以内に短縮しないといけません。

 

でも、連続乗車券にすることで、全体で7日間となるので、それが可能になります。

 

運賃も乗車駅から「通し」運賃になるので、全体に割安になります。

 

この連続乗車券のしくみは、片道乗車券の有効期間を1日のばしたときに使えます。

 

例えば、大阪駅(市内)⇒東京駅(都区内)の有効期間4日間ですが、あと1日延長したいときは、東京駅から大阪方へ1駅戻った有楽町駅まで1区間(150円、有効期間1日間)を「連続2」として追加した連続乗車券にすれば、全体で5日間にすることができます。

 

「連続2」は実際に乗らなくてもOK。

 

まとめ:JR乗車券の有効期間を有効活用!

 

JR乗車券の有効期間のルール、計算方法、活用方法

 

乗車券の有効期間に着目した、JR代の節約術を紹介しました。

 

それは、運賃そのものが割引になるのではなく、以下のJR乗車券の3ルール「合わせ技」で、トータルの運賃を抑えるというものです。

 

JR乗車券の有効期間のルール、計算方法、活用方法

 

  1. 乗車券の有効期間は、101キロ超えると距離に応じて増えていきます。ただし、大都市近郊区間内は除きます。
  2. 有効期間が2日以上ある乗車券は「途中下車」できます。
  3. JRの運賃は長い距離ほど(1キロ当たりの単価が)割安になります(遠距離逓減制度)。

 

ポイントは、JRの乗車券を目的地までごとに買うのではなく、目的地で「途中下車」するという発想で買うこと。

 

それには、有効期間が大事になってきますので、その法則やルール、計算方法を知っておくと役立ちます。

 

営業キロ検索や有効期間、途中下車ルールの詳細や最新情報はJR公式サイトで。
まあちん
まあちん

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