こんなお悩みにお答えします。
【この記事の内容】
- JR西日本の「大阪・堺おでかけパス」という切符を紹介します(内容、値段、発売期間、買い方、使い方)。
お正月明けから春先にかけて(1~3月)に、大阪の堺方面へ観光や仕事などで出かけるあなたは、JR西日本の「大阪・堺おでかけパス」をチェックしてみてください。
これは、大阪・堺周辺のJRと、堺市内の阪堺電車(チンチン電車)、路線バスが1,000円で1日乗り放題で利用できるお得な切符です。
ただ、「大阪・堺おでかけパス」は、一般的な切符とは、買い方や使い方がちょっと変わっているところがあるので、注意が必要です。
ここでは、この注意点をふくめて、「大阪・堺おでかけパス」の内容と値段、発売期間、購入方法、利用方法をまとめました。
「大阪・堺おでかけパス」の発売は終了しました(2024年3月24日)。
大阪・堺方面へのお得な切符
JR西日本「大阪・堺おでかけパス」ってどんな切符?
それでは、まず「大阪・堺おでかけパス」ってどんな切符なのか、内容と特徴から紹介していきます。
購入・利用にスマホとICOCAが必要。
「大阪・堺おでかけパス」の購入、利用には、次のものが必要です。
- インターネットにつながるスマホ(1人1台)
- ICカード「ICOCA(イコカ)」(JRの乗車用)
- 「KANSAI MaaS」アプリ(切符の購入、謎解きキット引き換え用)
- クレジットカード(切符代の支払い)
スマホとICOCAが必須です。
そして、スマホに「KANSAI MaaS(関西マース)」というアプリをインストールしないといけません。
「KANSAI MaaS(関西マース)」とは、JR西日本など関西の鉄道会社7社が共同で提供している関西でのお出かけに便利な機能をそなえたスマホアプリです。
「App Store」「Google Play」から無料ダウンロードできます。
ICOCAは、今使っていたり、持っているもので大丈夫です。「スマートICOCA」や「モバイルICOCA」も使えます。
そして、使うICOCAの番号を事前に登録しておく必要があります(スマートICOCA、モバイルICOCAは不要。後述します)。
「大阪・堺おでかけパス」の代金支払いは、クレジットカード限定です。
大阪・堺周辺のJRが1日乗り放題!
「大阪・堺おでかけパス」では、JRの下図の範囲で、普通列車(新快速、快速を含む)が1日乗り放題です。
※「はるか」「くろしお」など特急列車には乗れません。別に特急券の購入が必要です。
阪堺電車、バス乗り放題の「堺おもてなしチケット」がセット
「大阪・堺おでかけパス」には、「堺おもてなしチケット(南海バス拡大版)」という切符が付いています。
これは、堺市内のチンチン電車こと阪堺電車(我孫子道~浜寺駅前)と、南海バスの路線バスが乗り放題できる1日乗車券です。
JRと組み合わせれば、堺市内のほとんどの場所へアクセスできます。
さらに「堺おもてなしチケット」には、対象の観光施設で割引など優待が受けられる特典がついています。
優待の対象施設
- 堺伝匠館(2,000円以上の商品購入で記念品進呈)
- さかい利晶の杜(入館料割引)
- 妙国寺(拝観料割引)
- 南宗寺(拝観料割引)
- 堺アルフォンス・ミュシャ館(入館料割引)
- 大仙公園「日本庭園」(入園料割引)
- 堺市茶室伸庵(抹茶サービス利用で記念品進呈)
- 堺市博物館(入館料割引)
※上記の施設に行く場合は、最新の営業時間や休業日を確認ください。入れなくても切符代の返金はありません。
JR西日本「大阪・堺おでかけパス」の発売期間と有効期間は?
「大阪・堺おでかけパス」は、期間限定の発売です。
発売期間(買える期間)
有効期間(使える期間)
※JRは利用開始日の午前0時から最終日の終発まで乗り放題できます(日付をまたがる場合は、0時を過ぎて最初の下車駅の自動改札機を出るまで)。
※セットの「堺おもてなしチケット」も同じ日に限って有効。その日は、阪堺電車と南海バスを始発から終発まで乗り放題です。
JR西日本「大阪・堺おでかけパス」の値段はいくら?(注意点あり)
あらためて、「大阪・堺おでかけパス」の値段はこちら(1人あたり)。
大人用のみの発売です。
大人 | 1,000円 |
参考までに、通常の運賃や料金をみておきましょう。
【通常の運賃・料金の例】
JRの主な区間 | 片道運賃 |
初乗り運賃 | 140~170円 |
大阪駅~堺市駅 | 320円 |
大阪駅~三国ヶ丘駅、百舌鳥駅 | 410円 |
大阪駅~鳳駅 | 480円 |
新大阪駅~堺市駅、三国ヶ丘駅 | 410円 |
新大阪駅~百舌鳥駅 | 480円 |
JR難波駅~堺市駅、三国ヶ丘駅、百舌鳥駅 | 230円 |
新大阪駅~大阪駅 | 170円 |
大阪駅~天王寺駅 | 210円 |
大阪駅~鶴橋駅 | 190円 |
堺おもてなしチケット | 片道運賃 |
堺おもてなしチケット(南海バス拡大版) | 1日600円 |
※阪堺電車(全線一律) | 230円 |
※南海バス(市内中心部) | 220~260円 |
「大阪・堺おでかけパス」の値ごろ感、安さが分かったと思います。
使い方次第で、JRだけの利用でも元が取れます。
また、セットの「堺おもてなしチケット」は普通に買うと600円します。単純にみると、JR部分は400円。これで1日乗り放題できるので、めちゃくちゃ安いです。
ここで、「大阪・堺おでかけパス」の値段については、注意点があります。
一般的な1日乗車券は、買うときに代金を支払えば終わりです。
でも、「大阪・堺おでかけパス」の場合は、JRに乗るごとに、ひとまず運賃を支払う必要があります(実際は、ICOCAの残高から引き落とされます)。
切符代(1,000円)を払ったうえに、運賃も毎回乗った分だけ取られます。
でも、支払った運賃は、翌月末に全額まとめて「WESTERポイント」で返されます。つまり、運賃を一時的に立て替えるようなかたちです。
金額的には損にはなりませんが、「大阪・堺おでかけパス」を利用するにあたって、
- 「1,000円+立て替え用」の予算が必要なこと。
- 返金は現金ではなくポイントであること。
という2つの点を、買う前に確認しておいてください。
JR西日本「大阪・堺おでかけパス」はどこで買える?(買い方・購入方法)
「大阪・堺おでかけパス」の発売は、「KANSAI MaaS(関西マース)」というアプリ内限定です。
利用する1ヶ月前から当日の17時まで購入できます。
支払い方法は、クレジットカードのみ。
アプリでの買い方は簡単です。
「KANSAI MaaS」アプリを開いて、「チケット」のなかから「大阪・堺おでかけパス」を選んで、購入手続きを進めていきます。
最初に、購入数(1人分のみ)と利用予定日を選択し、最後にクレジットカード番号を入力して終了です。ほどなく確認メールが届きます。
利用日は、後で変更できます(未使用で有効期間内)。手数料はかかりません。
ただ、払い戻しの場合は、手数料220円が発生します。
「KANSAI MaaS」を初めて使う際は、会員登録が必要です。
登録画面で規約同意したあと、メールアドレス認証⇒パスワード設定し、あなたの基本情報を入力します。
その項目はこちら。
- 名前(漢字、フリガナ)※必須
- 電話番号
- 性別 ※必須
- 生年月日
- 居住国
- 郵便番号
- アンケート(メールマガジンの要否、興味関心)
- ICカード番号(ICOCA、PiTaPa)
名前と性別だけが必須です。これだけで「KANSAI MaaS」のほとんどの機能が使えます。
「大阪・堺おでかけパス」の購入には、電話番号、生年月日、郵便番号、ICOCA番号の登録が必要です。
JR西日本「大阪・堺おでかけパス」の使い方は?(利用方法)
「大阪・堺おでかけパス」の使い方(利用方法)も、一般的なJR切符とは変わっています。
特に、前もって準備することがありますので、確認しておいてください。
事前の準備、使うICOCAの登録
「大阪・堺おでかけパス」を利用するに、実際に使うICOCAの番号を、利用(出発)の前日までに、次の2か所への登録を済ませておく必要があります。
当日になってからは、遅いです。
ICOCAの番号は、カードの裏に記載されています(モバイルICOCAは管理画面に)。
- 「KANSAI MaaS」アプリ
- 「WESTERポイントサービス」(スマートICOCA、モバイルICOCAは除く)
なお、すでに登録済みでしたら、必要はありません。
「KANSAI MaaS」アプリでへのICOCA登録は、「マイページ」でできます。
「WESTERポイントサービス」への登録は、次のいずれかの場所で行えます。スマートICOCAやモバイルICOCAを使う場合は登録不要です。
- スマホアプリ「WESTER」
- JR西日本公式サイト「WENTER会員サポート」ページ(パソコンからもOK)
- JR西日本の駅券売機(青色、ピンク色の機種)
これらのなかでは、駅の券売機が一番楽です。入力作業はなく、30秒ほどで完了します。
実際の使い方
「大阪・堺おでかけパス」を利用する当日は、まず「KANSAI MaaS」アプリのなかの「大阪・堺おでかけパス」を「利用開始」します。
そのスマホと、登録済みのICOCAを持って、いざ出発!
JRに乗るには?
くどいですが、「大阪・堺おでかけパス」では、JRに乗るときは、登録したICOCAを使います。
ICOCAは、乗車駅と下車駅の自動改札機「両方」で、タッチして出入りします。下車時に、残高から運賃が引かれます。
普通の使い方ですが、タッチしなかったり、ちゃんとタッチできていなったりすると、運賃がポイント還元されません。
普段より確実なタッチを意識しましょう。
もし、ICOCAの残高が不足している場合は、券売機や精算機でチャージ(入金)してから改札機にタッチします。
なお、ポイントで還元になる運賃は、「大阪・堺おでかけパス」の乗り放題範囲内で乗った分に対してです。
範囲の内と外をまたいだ乗車は、全区間が還元の対象外です。
このため、例えば、神戸や宝塚方面から堺へ行く場合、いったん範囲の境目の「尼崎駅」で降りて、ICOCAで入り直さないと、ポイントが付きません(帰りも)。
ポイントが返ってきたらICOCAにチャージ
「大阪・堺おでかけパス」の乗り放題範囲で使った運賃は、その翌月末に「WESTERポイント」で返ってきます。
その「WESTERポイント」は、ICOCAに充填(チャージ)しないと使えません。
その手続きは、JR西日本の駅にある券売機、精算機、チャージ機で簡単に行えます。
チャージの期限は25カ月後。それを超えると、自動的に消えてしまいます。
なお、「モバイルICOCA」の場合は、スマホのアプリ上でチャージ操作ができます。
JR西日本の駅にチャージに行けない人は、「モバイルICOCA」の利用がおすすめです。
ICOCAにチャージしたあとは、1ポイント=1円として、ICOCAに対応している全国の鉄道やバスの運賃や、コンビニやスーパーなど加盟店での買い物や飲食の支払いに使えます。
阪堺電車やバスに乗るには?
堺市内で、阪堺電車や南海バスに乗るには、ICOCAではなく「堺おもてなしチケット」を使います。
「堺おもてなしチケット」は、紙の切符です。
それを受け取るために、「大阪・堺おでかけパス」の利用当日に、下記の引き換え場所へ立ち寄る必要があります。
「堺おもてなしチケット」引き換え場所
大仙公園観光案内所 | JR百舌鳥駅から徒歩約5分(百舌鳥古墳群ビジターセンター内)。受付時間:9時~18時 |
観光案内所は、仁徳天皇陵拝所のとなりです。
「堺おもてなしチケット」を受け取ったあと、バスは近くの「堺市博物館前」停留所から利用できます(南海堺東駅方面)。
案内所の窓口で、「大阪・堺おでかけパス」MAASアプリの引き換え用画面を提示します。
「堺おもてなしチケット」は、他の観光案内所などでも発売していますが、「大阪・堺おでかけパス」で引き換えできるのは、上記の1か所だけです。
引き換えた「堺おもてなしチケット」は、その当日のみ有効です。
阪堺電車、南海バスを利用する際は、降りるときに「堺おもてなしチケット」を運転手に見せます。
優待の観光施設では、入口の窓口で提示します。
JR西日本「大阪・堺おでかけパス」公式サイト
「大阪・堺おでかけパス」の詳細や最新情報は、JR西日本の公式サイトで確認ください。
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