「途中下車」とは?ぶらりとやって前途無効になる前に知っておこう!

切符の案内などでよく「途中下車」という言葉を見かけます。普段の会話でも何気なく使うことがありますが、切符上の途中下車とはどういうことをいうのか、まとめました。ぶらりと途中下車する前に知っておきましょう。

「途中下車」とは?

切符上の「途中下車」とは、乗車券の目的地までの途中駅で、いったん改札口から出る(駅の外に出る)ことをいいます。改札口から出るところがポイントです。

例えば、電車に乗っているときに気分が悪くなって、途中の駅で降りてホームのベンチで休むというのは、切符上は「途中下車」には当たりません。薬を買いに行くために改札口を出ると「途中下車」になります。

途中下車できない=「前途無効」

関西のJR(近距離)や私鉄、地下鉄の乗車券や回数券などは「途中下車」はできないと決められています。また、お得な切符のなかには「途中下車できません」という注意書きがされているものもあります。

これは、目的地に着くまで改札から外に出ることはまかりならん!ということではありません。正確には、途中下車はできますが、その際に切符は改札口で回収されるので、目的地までの残りの区間(前途)は利用できなくなりますよ、という意味です。切符に記載されている「下車前途無効」とは、このことを指します。

理由はどうであれ、途中下車をすると乗客が残り区間の利用を「放棄」したとみなされますので、運賃の払い戻しもありません。深く考えずに、気ままに途中下車してしまうと前途無効で損になってしまうので要注意です。

ただ、以下のように「途中下車」ができる場合や、認められている場合があります。

JRは片道101km以上なら「途中下車」OK!

JRでは、乗車券の片道区間の営業上距離(営業キロ)が101km以上あるとき(JR西日本は運賃が1,940円以上の駅が目安)、目的地に着くまでに何回でも途中下車ができるという仕組み(規定)があります。この場合、切符に「下車前途無効」という文字は入っていません。

このJRのしくみを知っておくと、特に遠出する時はお得です。例えば、大阪から名古屋、そのあと続きで名古屋から東京へと行く場合、「大阪⇒名古屋」「名古屋⇒東京」と2枚の切符を買うより、通しで「大阪⇒東京」の切符で、名古屋で途中下車するかたちにした方がお得になります。

新大阪駅⇒名古屋駅 3,350円
名古屋駅⇒東京駅  6,260円
新大阪駅⇒東京駅 8,750円
(名古屋駅で途中下車)
合計9,610円 合計8,750円 860円お得!

途中下車を利用する場合は乗車券の有効期間に注意してください。大阪⇒東京の乗車券は4日間有効なので、その期間内で済むなら途中下車方式が使えます。

途中下車は一度通り過ぎた駅に戻ってやることはできません(後戻り不可)

※途中下車する際は、普通に自動改札機に通すだけです。途中下車できる切符なら回収されずに出てきます(途中下車できるかどうか不明なときは、改札機を通す前に駅員に確認しましょう)。改札機が無い場合は駅員に申し出るとハンコを押してくれます。

片道101km以上あっても途中下車できない場合

このJRのしくみも例外があり、以下の場合は途中下車できません(前途下車無効)。

「大都市近郊区間」内のみの利用

JRでは「大都市近郊区間」というものを、東京、大阪、福岡、新潟、仙台の5か所で設定しています。この大都市近郊区間のなかだけを利用する場合、距離にかかわらず途中下車できません

(参考)「大阪近郊区間」

「○○市内」の範囲内

乗車券の出発地や目的地の駅名が「大阪市内」「京都市内」「神戸市内」など「○○市内」や「東京都区内」となっている場合「特定都区市内」制度)、その範囲内では途中下車できません

ただし、「大阪市内」「神戸市内」で、乗り継ぎのための途中下車ができる特例があります。

【”大阪市内”発着の切符】「大阪駅」「北新地駅」間の乗り継ぎの場合

「大阪駅」と「北新地駅」との間の乗り継ぎに限って、途中下車ができます。利用当日中なら時間制限はありません。

【”神戸市内”発着の切符】「新神戸駅」乗り継ぎの場合

新幹線の「新神戸駅」を利用する場合に限って、「三ノ宮駅」「元町駅」「神戸駅」「新長田駅」で途中下車することができます。利用当日中なら時間制限はありません。

関西の私鉄、地下鉄で途中下車ができる場合

関西の私鉄、地下鉄では、基本的に途中下車できません(下車前途無効)。

しかし、同じ鉄道会社の路線同士の乗り継ぎ(乗り換え)のために途中下車を認めているところがいくつかあります。運賃も通しで計算されます。

ICカードで途中下車する際の注意点
途中下車&乗り継ぎをICOCAやピタパなどICカードでする場合、途中下車した(改札から出た)あと再乗車するまでの間に、そのカードを使って買い物の支払いや別の交通機関を利用すると、通し運賃が無効となりますので注意してください(途中下車駅までの区間で決済されます)。

大阪地下鉄「梅田駅」「西梅田駅」「東梅田駅」間の乗り継ぎ

大阪地下鉄の御堂筋線、四つ橋線、谷町線は、それぞれ「梅田駅」「西梅田駅」「東梅田駅」で途中下車して乗り継ぐことができます。

ただし、30分以内という時間制限付きです。時間を超えると手持ちの切符は自動的に無効になってしまいます。(ICカードは決済されます)。買物などしている余裕はあまりありません。

※改札を出るときは乗り換え専用の改札機を通ります。そうしないと切符が回収されてしまいますので注意してください。
※改札を出た同じ駅から再び乗車することはできません。例えば梅田駅で途中下車すると、必ず西梅田駅か東梅田駅から乗車しないといけません。

神戸市営地下鉄の西神山手線と海岸線の乗り継ぎ

神戸市営地下鉄の2つの路線、西神山手線と海岸線は「三宮駅/三宮・花時計前駅」と「新長田駅」で接続しています。この2か所で、乗り継ぎのために途中下車ができます。西神山手線「三宮駅」と海岸線「三宮・花時計前駅」では、改札口を出ての乗り換えとなります(徒歩約10分)。時間制限は90分なので、軽い食事や買い物は可能です。

※両線を乗り継ぐ場合は、乗車時に乗り換え用の「三宮経由」「新長田経由」の切符を買います。

近鉄の田原本線との乗り継ぎ

近鉄のほかの路線から独立している田原本線へは「田原本駅/西田原本駅」か「王寺駅/新王寺駅」で乗り換えとなります。その際、改札口から外に出る必要がありますので、途中下車のかたちになります。利用当日中なら時間制限はありません。

最近はテレビの旅番組の影響で「途中下車」という言葉に旅情を感じることがありますが、普通の切符で旅すると電車代が高くついて非効率です。気ままな途中下車の旅は、乗り放題切符が活用できる路線を選んでお得に楽しみましょう。



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